
「体力をつけたい」「健康のために何か始めたい」「体型も気になってきた」…そう思いながらも、一歩を踏み出せずにいる人は多いはず。
そんなあなたにオススメしたいのがランニング。東急線沿線には思わず走ってみたくなるランニングスポットがたくさんあるんです。
この連載では、東急グループにおけるスポーツ事業を担う会社「東急スポーツシステム」のコーチの指導のもと、ランニング初心者のライターが“10km”を走破できるようになるまでを追います。
連載の第1回となる今回は、ランニングの第一歩となる準備編。二子玉川で自分に合ったランニングアイテムを選び、多摩川の河川敷で正しい走り方を学びます!
菱山 恵巳子(ひしやま えみこ)
編集者・ライター。小学生の双子育児中。趣味はPTAと子どもに関わるボランティアという、“地域のおばちゃん力”が仕上がってきているミドサー。腰痛持ち。
運動が続かなかった人の最後の砦、ランニング
誰しもが抱える運動不足問題。かくいう筆者も日中はデスクワーク、プライベートでは子育てに追われる毎日。運動不足をなんとか解消したいと思い続け、早うん年。
これまで、フィットネスジム、テニススクール、ボクシングジム、フットサルサークルと、その時の流行に任せいろいろ試してはみたけれど、続いたのは長くて1か月…。だって毎日忙しいんだもん!
そんな言い訳ばかりの筆者が興味を持ったのが、ランニング。
同世代でもランニングを趣味にしている人は多く、その誰もがもれなく健康的で引き締まった体型。聞けば「フルマラソンに出た」「今度、10kmマラソンに出る」といった言葉がぽんぽん出てきて、あまりに眩しすぎる。
確かに、ランニングは教室に通わなくてもできるし、走るためにお金を払う必要もない、誰かと予定を調整する必要もない、好きな時に好きなタイミングで始められて終われる。実は、スポーツの中でもハードルが低いのでは…?と、思い立ったのです。
それに東急線沿線は鉄道と並走できる道や、ランニングの途中で立ち寄ってみたいカフェ、緑豊かな公園などなど、楽しく走れそうな場所だらけ。
せっかくならば、まち中でおしゃれにランニングを楽しんで、私も眩しい側の人になりたい!楽しんでいるうちに運動不足を解消できたらまさに一石二鳥!
あくまでハードルは低く、でもちょっとスゴイとも思われたい。ということで、東急線沿線ランニングを通してキリよく“10km”走れるようになることを目指してみます!
まず揃えるべきは、ランニングシューズ・帽子・靴下
…と、意気込んでみたものの、やっぱり初心者が闇雲に走り始めるのはちょっと不安。筆者が憧れの10kmを走れるようになるまで、特別に東急スポーツシステムのコーチに指導いただきます!

コーチ:亘 洋祐(わたり ようすけ)さん
ランニングコーチ/スイミングインストラクター
ランニング指導歴10年、スイミング指導歴20年。子どもから大人まで幅広い世代の指導に携わり、フォーム改善から継続サポートまで、一人ひとりに寄り添った指導を行っている。地域の健康づくりや大会サポートにも積極的に参加し、スポーツを通じて人がつながる場づくりに貢献している。
亘さんと一緒にまずやってきたのは、田園都市線・大井町線二子玉川駅直結の商業施設「二子玉川ライズ」内にあるオッシュマンズ二子玉川店。

国内外ブランドアイテムを揃えたスポーツセレクトショップで、ランニングを始めるにあたって必要なものを購入します。
忙しい毎日の中で、ちょっとしたスキマ時間にランニングを楽しめれば…くらいのモチベーションなので、なるべく初期投資は抑えたいのが本音。必要最低限、何を揃えたら良いのでしょうか?
亘さん「だとしたら、まず必要なのはランニングシューズ。あと意外と見落としがちなのが帽子と靴下です。帽子は熱中症対策として昨今必須に。靴下も靴の中ですべらず蒸れないものを選ぶとぐっと走りやすくなりますよ」

全身のウエアから揃えなければならないと思っていたので、ちょっと安心。
亘さん「初心者のランニングは、まず継続してナンボです!なので、ウエアは思わず走りたくなるような着ていてテンションが上がる好きなものでOK。強いていうなら発汗素材や冷感接触などの機能性があると良いですね」
足は身体の土台。シューズは安定感を第一に
では早速、ランニングシューズから選んでいきます。
亘さん「足は身体の土台なので、足が崩れていると身体も崩れます。家で言うところの基礎の部分。シューズはデザインも大事ですが、まずは身体に合った性能を重視して選んでください」

初心者のシューズ選びで大切なのは以下のポイント。
①かかとがホールドできるもの
かかとが動くと身体の軸がブレてしまうので、特に初心者はしっかりと固定させる
②足の親指の付け根=母指球の位置でシューズがしっかり曲がるもの
安定しやすく怪我しづらい。土踏まず付近が曲がるものはNG。履いて爪先立ちをすると分かりやすい
③インソールはフラットタイプが◎
土踏まずの高さは人それぞれ。0.5mm単位での調整が必要なので、よくある「アーチサポート」タイプはその人に合わないパターンが多い。気になるようだったら自分専用の中敷きを作る
④履いた時に足先に余裕があるサイズ感
足の指でバランスをとるため、締め付けるとフラついてしまう。横幅も狭すぎないもので
⑤柔らかすぎず、軽すぎずないもの
「軽いほどにいい」と思いがちだが、それは上級者の話。特に初心者は足がコントロールできなくなり、フラつく原因に
これらを踏まえ、亘さんおすすめの靴をいくつかピックアップしてもらいました。


自分が思っている足のサイズと実際のサイズにはズレがあることが多いとのことで、試着前には足のサイズも改めて測ります。そして足のサイズよりも0.5cm大きいサイズのシューズを選ぶと良いそう。


亘さん「安定感が第一なので、履いた時にぐらつきが少ないものを選んでください。試着してその場で足踏みをして身体がブレていないか、片足立をして屈伸ができるかをチェックすると分かりやすいですよ」



亘さん「性能面でいくつか候補を決めたら、最後はテンションが上がるかどうかで選んでください!『この靴かわいい!・カッコいい!』と思わないとランニングは続かないので。モチベーションになるかも重要な要素です!」

悩んだ末に、「色がかわいいから」という点で軍配が上がり、On「Cloudmonster3」(税込24,200円)をチョイスしました!
帽子・靴下は、通気性に優れたものを
続いて、帽子と靴下も選んでいきます。
亘さん「プロのランナーでも頭に熱がこもるとタイムが下がるといわれています。通気性が良いもので、シューズやウェアのデザインと合わせても良いですよね」

先に決めたシューズと合わせ、Onのキャップを購入することに。靴下に関しても「まずは通気性が良いもの。あとはグリップ力があると良いですよ」と亘さん。五本指ソックスなどもオススメだそうです。ただ、シューズと同じく「テンションが上がるデザインか」も大事なポイント。
ということで、せっかくシューズと帽子を合わせたので、靴下も同じブランドで揃えることにしました。


オッシュマンズ二子玉川店
・住所:東京都世田谷区玉川2丁目21−1二子玉川ライズ・ショッピングセンター リバーフロント 3F
・電話番号:03-5491-4488
・営業時間:10:00~20:00
・定休日:不定休
https://www.instagram.com/oshmans_futakotamagawa/
アイテムがそろったら、多摩川河川敷へ!
準備が整ったので、いよいよ実践。今回はケガなく楽しく走り続けるための準備運動やフォームを亘さんに指導してもらいます。

向かったのは、多摩川河川敷。緑があり、心地よい風が吹く東急線沿線でも人気のランニングスポットです。

まずはランニング前のストレッチから。基本の屈伸も正しい方法を教わります。ポイントは、きちんと太もも裏が伸びるよう、しっかりと頭を下げて立ち上がること。


さらに太もも前を伸ばす動きを。片手は壁などにつき、背すじを伸ばした状態で、前のひざの下にかかとがくるように足を90度に曲げる。後ろのひざも90度になるよう曲げる。片手を上げ、脇腹を伸ばすように上体を横にしならせる。反対側も同様に。

腕の動きを良くするために、胸のストレッチも忘れずに。指を使って鎖骨の下を痛すぎない程度の圧でほぐす。特に女性は凝りやすい場所だそう。

最後は、後ろで手を組んで下に引っ張り、肩甲骨を寄せる。少し上を向きながら手をパタパタ上下することで、胸の前の筋肉のストレッチに。ストレートネックの解消・予防にも。

初心者のランニング、頑張るのはNG
身体も十分にほぐれたところで、いよいよ走り方の指導です!
亘さん「まず重要なのは、頑張って走るのはNGということ。鼻歌を歌えるペース、もしくは人と喋りながら走り続けられるペースが理想的です。走る時は足を前に前に出そうとするのではなく、上に跳ねるイメージ。今より2cmぐらい背を高くする意識で、“けんけん”で走るような感覚です」



亘さん「着地の際は、かかとからではなく、足裏全体で着地するイメージで、足の指に体重を乗せて足先から離れる感覚を。目線は上でも下でもあごが上りすぎなければOK。自分の首が回りやすい位置を見つけて」
目線が上ならば人の後頭部を見るイメージ、下ならば人のお尻の位置を見るイメージだそうです。

正しい姿勢で走ると、意気込まずとも歩いている延長の感覚で自然と足が前に出ます。ついつい自分を追い込んでゼーゼー言いながら走ってしまいがちですが、息が上がらないくらいのペースをキープするのが楽しく走るコツ。

正しい走り方を学んだところで、初心者は一体どれくらい走れば良いのでしょうか?
亘さん「まずは5分サイクルで考えてください。1分走って4分歩く。慣れてきたら2分走って3分歩く、3分走って2分歩く…というように、歩いて良いので5分間止まらないこと。これを6サイクル、合計30分間動くトレーニングをしてください」

1分だけ走って4分歩いて良いなら、かなりハードルが低い。
亘さん「とにかく30分間動くということを週2〜3回やってもらえれば、1年後は普通にフルマラソンに出場できるようになりますよ。僕のお客さまでも、60歳からランニングを始め、今ではフルマラソンを年間10本以上走っている方もいます」
なんとも夢のある話。スポーツにしろ勉強にしろ、何か新しい習慣を始めようとしても、調子に乗って無理をするから挫折する。無理をせず、できるペースでコツコツ続けた先に新しい世界は広がっているのです。
亘さん「習慣化するには、『絶対にこの時間は走る』というタイミングを設定してルーティン化することが重要です。運動が続く人と続かない人の差は、同じ時間にできるかどうか。週1回でも良いから続けられるペースを設定する。なんならシューズを履いて外に出たらもうそれでOK!という気持ちで始めることをオススメします」
次回はいよいよ、本格的なランニングへ!
ランニングは、最初から速く走る必要も、長い距離を走る必要もありません。誰かと競うわけでもないからマイペースに続けられるのです。お気に入りのランニングアイテムと基礎知識を身につけた筆者は今、すごく前向き。すでに明日も走りたくなっています。

次回はいよいよ東急線沿線を走りながら、無理なく距離を伸ばすことに挑戦します。
「10kmを楽しく走れる日」を目指すランニング初心者のリアルな成長を、ぜひ一緒に見守ってください。
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文/菱山恵巳子
写真/Ban Yutaka
編集/ヒャクマンボルト
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