定番もニューノーマルも、幸せ包む大福

 「餅は同じようについてもいつも同じにはならない。でもそれがおもしろい」。そう話す中村弓哉さんは、三重で1607年から続く和菓子の老舗「桔梗屋織居」の十九代目。餅を突き詰め、東京に餅菓子専門店「KIKYOYA ORII」を構える。保水性が高くとろけるような柔らかさが続く糯米(もちごめ)「滋賀羽二重糯」を使い、糯米の状態や気温湿度に合わせ、水分もつき具合も調整。つきたてを大福に仕立てる。その名にも気概を感じる「十九代目の豆大福」は、頰張ると餅が滑らかにのび、米とこし餡のやさしい香りに、赤えんどう豆の食感と塩気がなんとも心地いい。毎日でも食べたい磨き上げた定番に加え、日常のいろんなシーンに合う大福も発明。ラム酒漬けした白いちじく餡とマスカルポーネクリームを包む大福は、甘酸っぱくどこまでも芳醇。コーヒーや紅茶だけでなく、和洋のお酒とも合う。ニューノーマールもシンプルの極みも、大福が幸せなひとときを運んでくれる。

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右上から時計回りに、黒米と「羽二重糯」を炊き合わせた食感も楽しい「古代米のおはぎ」¥330、「白いちじくとマスカルポーネの大福」¥490、「十九代目の豆大福」¥340、白餡がいちごを引き立てる「いちご大福」¥490(5月頃まで)。
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■KIKYOYA ORII(ききょうや おりい)
・住所:世田谷区駒沢1-4-11
・電話:03-6805-5228
・営業時間:10:30~18:30(売り切れ次第終了)
・休:火、水(祝日の場合は営業/不定休あり)
駒沢大学駅より徒歩1分

chico ◉チコ
スイーツライター、コーディネイター。ガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。共著書に、『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。

(撮影= 星川洋嗣・スタイリング=田口恵美・文=chico)
※この記事は2026年5月号の内容を再編集しています

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「ラテン語で“あいさつ”のこと。人々が出会い、行き交う場(駅)を象徴しています。東急線沿線は、まだまだ意外な街の表情や人々の魅力にあふれています。

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