馬がいる都市公園って知ってる?中3親友コンビが「JRA馬事公苑」で1日遊んでみた

東急公式サイト編集部

2026/4/20

2026年は60年に一度の丙午(ひのえうま)!その馬にゆかりのあるのが、「JRA馬事公苑」です。「馬事公苑(ばじこうえん)」と聞いて、皆さんはどんな場所を想像しますか?乗馬クラブ?競馬場?なんだか敷居が高そう……。そんなことはありません。JRA馬事公苑は、入苑無料かつ苑内施設も充実していて、ベビー・キッズからティーンまで幅広く楽しめる、「馬のいる緑豊かな都市公園」なんです。

今回は、中学3年生の同級生コンビ「そら」と「あおい」、通称“あおいそら”コンビが、JRA馬事公苑を初訪問。幼馴染の2人は、2026年の高校進学で別々の進路を歩むことに。3月に卒業式を控えて、「最後の思い出づくりに」と、JRA馬事公苑を1日体験してもらいました。   

JRA馬事公苑ってどんなところ?

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航空写真(JRA馬事公苑 公式Instagramより)

JRA馬事公苑は、田園都市線の桜新町駅から徒歩約15分。世田谷区上用賀の閑静な住宅街のなかにある、広大な「都市公園」です。運営は全国10か所の競馬場をはじめ、ウインズ・エクセルや地方競馬施設等を有するJRA(日本中央競馬会)、開苑は1940(昭和15)年ということで、なんと86年も前からこの地にある歴史ある施設なのです。

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JRA馬事公苑は年中無休で朝9時から開苑。しかも入苑料は無料となっています。
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正門を入ると、真新しいメインオフィスがお出迎え。みなさんご存知のJRAロゴが目立っていますね!

敷地面積はなんと約18万平方メートル、東京ドーム約4個分という広さ!公苑内には馬術大会のメイン会場となるメインアリーナ、乗馬の馬を飼育・管理する厩舎や放牧場といった馬関連の施設が勢ぞろい。ほかにもはらっぱ広場や自然林、子ども広場なども点在しており、お散歩がてらふらっと立ち寄れるのも魅力です。

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苑内マップ。広大な敷地に見どころがいっぱい(JRA馬事公苑 公式Instagramより)

ちなみにJRA馬事公苑は、記憶に新しい「東京2020」と1964年の東京オリンピックで、馬術競技の会場となった場所です。東京2020を機に大規模な整備工事が行なわれ、2023年11月にリニューアルオープンしたばかり。建物やトイレなども含めて、非常に綺麗な公苑という印象です!

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東京2020大会を記念して設置された馬のモニュメント。背中部分に『栗毛』というように、馬の毛色が書かれています。モニュメントは苑内に7か所あるそうなので、スタンプラリーのように7色全てを探してみるのも面白そう。

そしてJRA馬事公苑を訪れてみて、すごく感じたのが、施設の細部までこだわって造られているなというところ。あちこちに馬にちなんだモニュメントが隠れていて、訪れるたびに「あ、こんなところにも!」という発見があります。

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馬術競技のモチーフを掲げた案内板。「富士山 87キロメートル」の表示も面白い。
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レストランの窓から撮影すると、先に見えるメインアリーナ会場で馬術競技をしているようなトリックアートに!

“あおいそら”コンビのJRA馬事公苑・体験レポート!

ここからは、そらとあおいの1日をレポートしてみましょう!

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バスケ部に所属する、運動大好きな2人。「馬事公苑ってなに?馬がいるの?」と半信半疑でやってきました。

馬に会えるかな?     

ここで大事なお知らせです。筆者は最初、JRA馬事公苑に行けば馬とふれあえるだろう、と思っておりました。残念ながら、JRA馬事公苑ではイベント時を除き、日常的に乗馬体験のような“馬とのふれあい”はできません。ただ、JRA馬事公苑には60頭もの馬を繫養(けいよう※馬の飼育・管理)しているため、馬と出会えるチャンスはあります。特に午前中がおすすめです。

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Aスクエア・Bスクエアと呼ばれる練習用馬場の近くを歩いていると……いました! 
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JRAの職員さんが馬に乗って馬術競技の練習をしている姿を発見。これは障害馬術の練習かな?

馬術競技は、障害物を飛び越える「障害馬術」、馬のフィギュアスケートとも呼ばれる「馬場馬術」、3日間かけて技を競う「総合馬術」の3種目あります。古代オリンピックから続く歴史ある競技ですが、日本馬術連盟が認定する、一定レベルの競技に出場できる騎乗者資格者は日本国内では約5,000人。意外と少ないと思いませんか?

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取材中、職員さんがそっと馬を連れてきてくれました。おそるおそる手を伸ばす2人。鼻先に触れると……すごく穏やかで、温かい。

※馬は臆病なので近くで大きな声を出したり、走ったりしないようにしましょう。
※触れ合う際は必ずスタッフの指示に従ってください。噛まれてケガをする場合があるので、口の近くには手を出さないようにしてください。

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放牧場にはポニーの姿も。先ほど大きな競技馬を見たせいか、あまりのサイズの小ささに、思わずほっこり。

ホースギャラリーで遊び尽くす

続いて向かったのは、メインオフィス1階の「ホースギャラリー」。木がふんだんに使われた開放的な空間で、馬術に関する映像が流れ、馬や馬術関連の書籍がたくさん並んでいます。

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書棚のデザインにも注目!「HORSE」の形になっていますね。

ここでの一番の目玉が、ホースギャラリーの一角に設置されているホースシミュレーター。本格的な乗馬の動きを疑似体験できるマシンで、まるで本物の馬に乗っているような感覚が味わえます。

シミュレーターは2体あって、右側の馬の歩き方は大きく3種類。ゆっくり歩く「常歩(なみあし)」、少し速い「速歩(はやあし)」、そして小走りのような「駈歩(かけあし)」です。スタッフさんに「乗馬は姿勢が大事。頭からつま先まで、まっすぐ意識して」と教わりながら、いざ挑戦!

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馬の大きさにびっくり!大きなモニターには馬の目線に合わせた映像が流れ、軽快に乗りこなす、そら。
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駈歩モードでは、体幹が問われる本格的な揺れ。さすがバスケ部、あおいのバランス感覚に周囲から歓声。いずれ騎手デビューできるかも!?

このホースシミュレーター、時々「ヒヒーン」といななくのもとっても可愛い。体験を終えた2人は、「意外と乗りこなせた!」「すごく楽しかった!」と大満足でした。

※ ホースシミュレーターの体験は土日限定、事前に競馬場イベント参加アプリ(無料)をインストールのうえ、当日に抽選受付。体験できるのは身長100センチメートル以上の方のみとなります。

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馬の魅力にどっぷりはまった、そらとあおい。可愛い名馬が並ぶ写真集に目が釘付け。
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ホースギャラリーには小さいお子さまが遊べるキッズコーナーもあるので、幼児を連れたファミリーも安心です。

カフェスタンド&リナトキッチンでランチタイム

ちょっと休憩したい、小腹を満たしたいときにおすすめなのがメインオフィス1階のカフェスタンド。ソフトクリームやコーヒーや軽食がテイクアウトできます。お弁当も販売しているので、はらっぱ広場やアリーナに持って行って食べるのも◎。

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カフェスタンドはドリンクからスイーツまでメニューが豊富(ソフトクリームは500円/税込)。
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カフェスタンドのお土産コーナーには、名馬のぬいぐるみがずらり。
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思わず手に取って「どの子にする?」と盛り上がる2人。

ゆっくり座ってランチをいただきたいときは、メインオフィス2階のレストラン「rinato kitchen(リナトキッチン)」へ。実はこのレストラン、定期的に100名規模の「子どもレストラン」が開催されています。子どもレストランとは、子どもたちが学校や学童以外での居場所を、食事を通して提供する社会福祉活動です。中学生以下は100円、高校生以上は500円で参加ができ、売上金はすべて世田谷区居住の子どもたちの活動支援金として寄付されます。

ちなみにJRA馬事公苑の子どもレストランは国内最大級。施設として地域の子どもたちへの想いが感じられますね。

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広々とした店内。テラスに面した大きな窓から自然光がたっぷり。
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テラス席からは、メインアリーナが一望できます。競技会の日には、ここが特等席になりそう。
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マルゲリータ(1,980円/税込)とザクもちっ!クロッフル(1,210円/税込)+ドリンクセット(385円/税込)。ちなみにホットコーヒーならお代わり自由です。
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心地よいテラス席で、ピザを頬張るそらとあおい。
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食後にメインアリーナへ。ここでオリンピックの馬術競技が行なわれていたことを想像するだけで……なんだか特別な気分になりますね。

開苑当初からある自然林で遊ぶ!

ランチのあとは、「はらっぱ広場」でかけっこ!1964年の東京オリンピックで、馬術競技の会場となったグラスアリーナが前身となっている広大な芝生の広場です。現在は、地域の憩いのスポットとなっています。

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はらっぱ広場の外周には桜が植えられているので、お花見しながらピクニックするのも最高ですね!
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バスケ部で鍛えた脚力を発揮して、はらっぱ広場で全力ダッシュ!

続いて、武蔵野自然林のエリアへ。ここは1940年の開苑当時から手つかずのまま残る自然林です。JRA馬事公苑内で唯一、リニューアルの際にも手が加えられなかった場所とのこと。バリアフリー設計なので、ベビーカーや車椅子でも散策が楽しめます。

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緑いっぱいの森の中で森林浴もできちゃう。
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フォレストパスには鳥の巣のようなツリーハウスも。※ツリーハウスはイベント時のみ開放されています。
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馬の魅力にたっぷりふれた、あおいとそら。

「こんな施設があるなんて、知らなかったです。卒業式前にここに来られてよかった(そら)」「ホースシミュレーターが楽しかったです。親友と最後の思い出づくりができました!(あおい)」と、JRA馬事公苑を大満喫した1日でした。

改めて、そらちゃん・あおいちゃん、卒業おめでとう!(編集部より)

JRA馬事公苑に込められた想い

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リニューアルオープンによって新設された親子馬のモニュメント。

取材中、施設を管理するJRA職員の方にお話をうかがうことができました。

「JRAは中央競馬の開催が主たる業務ですが、JRA馬事公苑は唯一、競馬に直接関係していないJRAの施設です。ここで繋養している馬は、レースで走っていた元競走馬たちも多く、馬術競技馬や乗用馬として第二の『馬生』を歩んでいます。

当施設では、来苑するお客様にまずは馬に興味を持っていただきたいと考えています。一人でも多くの方に馬の魅力を知っていただく事が、日本の馬事文化や競馬への理解を深め、ひいては馬の福祉向上にもつながっていくという想いがあるからです。馬文化の次世代を担う人材の育成や、人と馬が出会える場として、今後もたくさんのお客様をお迎えしていきたいですね」。

馬術は比較的年齢を重ねた馬が活躍できる競技だといいます。ここで静かにトレーニングを積む馬たちの姿を見ていると、「都市公園」という言葉だけでは語りきれない奥深さを感じませんか。

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馬とふれあえる!JRA馬事公苑のイベントをチェック

JRA馬事公苑では年間を通じてさまざまなイベントが開催されています。馬に乗ったり、直接ふれあったりできるのはイベント開催時のみなので、ぜひチェックしてみてください。

5月:JRAホースショー(馬事公苑馬術大会)

毎年5月3日〜5日に開催されるゴールデンウィークの恒例行事。日本トップレベルの人馬が出場する障害馬術競技をメインとした大会。苑内ではポニーとのふれあいなども楽しめます。

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9月:愛馬の日

動物愛護週間に合わせて、1968年より毎年秋分の日に開催。馬を愛する人への感謝を込めて、流鏑馬(やぶさめ)をはじめ全国各地に伝わる馬事芸能が披露されます。

※例年9月23日に実施していますが、2026年については11月の実施となります。

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11月または12月:JRAジャパンブリーディングホースショー

2009年から始まった通称「ジャパブリ」。日本生まれの馬やレース引退馬限定の障害馬術大会です。2017年からは「Japan Racing Cup」がメイン競技として加わり、注目度が高まっています。

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なお、土日にはほぼ毎週、外部団体が主催する馬術大会も開催されているそうです。お出かけがてら、本物の馬術競技を間近で観戦できるのもJRA馬事公苑の大きな見どころです。

実はとっても深い施設だったJRA馬事公苑

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馬と人は何よりも信頼関係が大事なのだそう

取材を通して感じたのが、「JRA馬事公苑」は想像以上に深い施設だったということ。広い芝生の上で思いっきり走れるし、ホースシミュレーターで本格的な乗馬体験もできる。おしゃれなレストランでランチもできるし、お弁当を持ってきてピクニックだってOK。そんなカジュアルな体験もできるかと思えば、元競走馬たちが第二の馬生を華々しく送るためのフィールドでもありました。
こんな場所が東京都心の住宅街のなかにあるなんて……。ここから未来の馬術選手や厩務員が誕生したら、筆者としても幸せです。

<JRA馬事公苑>
・住所:東京都世田谷区上用賀2-1-1
・アクセス:田園都市線桜新町駅より徒歩約15分
※JR渋谷駅より用賀駅行き・祖師ヶ谷大蔵駅行き・成城学園前駅西口行き・調布駅南口行きバス、田園都市線 用賀駅より渋谷駅行き・祖師ヶ谷大蔵駅行きバス利用、いずれも「農大前」より徒歩約3分
・入苑料:無料
・開苑時間: 3月〜10月 9:00〜17:00  11月〜2月 9:00〜16:00
・休苑日:年中無休

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取材・文:TAKEKO(東急公式サイト編集部)

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