
仕事や家事育児で疲れ果てたある日、ふと立ち寄ったお店で見つけたスイーツやお惣菜に心救われた経験はありませんか?
東急線沿線には、みんなの日々の頑張りをねぎらってくれるご褒美グルメ”を提供してくれるスポットがたくさんあります。
そんな“ご褒美グルメ”を様々なジャンルの方にご紹介してもらう企画が、この「ご褒美東急」。
第1回は、テレビCMを手がけるアーティスト、売れっ子編集者、そして祐天寺歴約50年のマダム、といった東急線沿線にゆかりのある3名に、“自分だけのご褒美グルメ”について寄稿してもらいました。
あなたも自分だけの“ご褒美グルメ”を見つけてみませんか?
祐天寺に住む友人と「はちみつトースト」片手にチルタイム
紹介してくれるのはこの方

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Dino Jr.(ディノ ジュニア)
台湾人と日本人の血を引くオルタナティブR&Bアーティスト/プロデューサー。歌唱・楽器演奏からトラックメイク、アートディレクションなどのほぼ全般を自らが監修する。アイドルグループ・清 竜人25の再結成第一弾シングル『Will you marry me?』のリアレンジ・トラックプロデュースを担当、女優・清野菜名が出演する『Rakuten Fashion』の全国TVCMソングを単独でプロデュース、 New Balanceの商品『WRPD Runner』のPR楽曲を提供するなど、音楽プロデューサーとしてもマルチに活躍の幅を拡げている。
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祐天寺に友人が住んでいて、彼に会う際はほぼ必ず「SIDEWALK COFFEE YUTENJI」さんに立ち寄ります。
ここでコーヒーと絶品の「はちみつトースト」をテイクアウトして、祐天寺でお参りをしたのち、ベンチエリアでお互いに近況報告をしつつゆっくりコーヒーを飲む、というのが恒例行事となっています。

甘くコーティングされたトーストとコーヒーの相性が最高で、この組み合わせを味わっているときだけは日常の忙しなさから解放されます。まさにご褒美時間のお供のような存在です。
SIDEWALK COFFEE YUTENJIさんは店内にパン工房があり、自家製のふかふかの白パン(アルプスという商品名らしい)や各種焼き菓子などがとても美味しいのですが、我々はもっぱらはちみつトーストばかり買っていくので、いつしか「ハニトーのお兄さんたち」と呼ばれるようになりました。
店内の穏やかな雰囲気も好きで、かかっている音楽が常にカッコいいのもポイントが高いです。渋めのカントリーブルースが流れている日がちょこちょこあって、スタッフさんの中に「ディープな音楽ファンがいるな?」と推察しています。祐天寺はこのお店も含めて、街全体にのんびりした空気が流れている感じが好きです。
SIDEWALK COFFEE YUTENJI
・住所:東京都目黒区祐天寺1-26-11
・電話番号:03-5708-5410
・営業時間:8:00~19:00
・定休日:無休
https://sidewalk.jp/
池尻大橋の「ドリームケーキ」は、人を優しくさせる不思議なケーキ
紹介してくれるのはこの方

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長嶋太陽(ながしま たいよう)
神奈川県平塚市出身。1988年生まれの編集者/TAIYO INC.代表。池尻大橋の複合施設・大橋会館内にて、ギャラリー/オフィスConglomerate iiを運営。
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都市生活をなめらかに楽しむコツはいくつかあります。その一つが「珍しくておいしくて、行列に並ばず手に入るもの」を覚えておくこと。
池尻大橋の大橋会館という複合施設内にオフィスを構えている僕にとって、1Fのレストラン・Massif(マッシーフ)は友人の家のような場所。そこで焼かれるパンやペイストリーはどれも魅力的ですが、中でもドリームケーキが先述の条件に応えてくれます。

「ドリーム」に「ケーキ」と続くと、原色のファンシーなビジュアルが脳裏をよぎりますが、実際のそれはわりと地味。デンマークの伝統的なお菓子をベースに独自のレシピで作られていて、さてドリームとは?と思いながら口にすると、しっかりした甘さと香ばしさ、ココナッツの風味が広がって、ドリームというネーミングになぜか納得してしまいます。
奥にある複雑性は、きっと隠し味に使用されているみりんの仕事。形が崩れにくく、差し入れにしやすい。名前もユニークで、他のお店ではあまり出会えない。そして、とってもおいしい。ドリームケーキの入った袋を片手に携えれば、「Oh 渋滞のタクシーも、Oh 進まなくたって、イライラしない…(出典:『SHAKE』)」という具合で普段よりちょっと優しくなれる気さえする。都会に疲れた人にこそおすすめです。
Massif
・住所:東京都目黒区東山3-7-11 1F
・営業時間:カフェ8:00~16:00(日9:00~17:30)、ランチ12:00~14:00LO(日ブランチ11:00~15:00LO)、ディナー18:00~23:00(ドリンク22:30LO)
・定休日:月曜
https://massif.tokyo/jp
お気に入りの器で楽しむ、唯一無二の祐天寺「スパイスカレー」
紹介してくれるのはこの方

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内田敏子(うちだ としこ)
東京都目黒区出身。結婚後は横浜の学校法人理事長の秘書に、第二子出産後は結婚相談所のカウンセラーの職に約20年従事。2020年10月より亡き姉の遺志を継ぎ、非営利の一般財団法人 川田生活文化財団を設立し、自宅で茶道、囲碁、短歌、薬膳、いけばなの入門講座を運営。約50年間ゆかりのある祐天寺で、「祐天寺駅周辺の魅力を発信する会」のメンバーとしても活動。
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私は、祐天寺駅にほど近い五本木の実家に、仕事場も兼ねて暮らしています。結婚前にあったお店は少なくなりましたが、若い店主さんの個性的なお店も駅周辺に次々と出来て、祐天寺駅は年々楽しい街になってきています。
たくさんのお店がある中で、私の「推し」のお店は、UCC(祐天寺コミュニティーセンター)の「CURRY TETRA」です。
家族サービスをしながら、週末の仕事が無事終了した自分へのご褒美にと、心身共に癒されるスパイスカレーをテイクアウトしています。

メニューは、チキンカレー(900円税込)とキーマカレー(1,000円税込)、その合盛り(1,200円税込)と、いたってシンプル。沢山のスパイスが配合され、絶妙なる味付けで、コスパもよいと思います。全部美味しいのですが、ご褒美グルメには、どちらも味わえる合い盛りがおすすめ。
チキンとキーマ、別々に食べてもよし、お互いを混ぜて食べてその化学反応を味わうのも良し、1つのお皿でいろんな楽しみ方ができます。ここのカレーは店主が精魂込めてこの味に辿りついたもの。唯一無二の祐天寺発信のカレーです。自宅でお気に入りの古伊万里のお皿に盛れば、まさに五感が喜ぶ、ご馳走となります。
仕事を終えて、季節の移ろいを感じる裏道をたくさん歩いた後、UCCはホッとひと息出来る空間にもなっています。好きなお酒を1杯頂きながら、テイクアウトのカレーを待っている時間は、ちょっと若返った気分に。それが私にとってのご褒美の時間になっています。
CURRY TETRA
・住所:東京都目黒区五本木2-15-12 1F UCC内
・営業時間:12:00〜15:00(14:30 LO)
・定休日:金・土
https://www.instagram.com/curry_tetra/
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編集・写真/高山諒(ヒャクマンボルト)
掲載店舗・施設・イベント・価格などの情報は記事公開時点のものです。定休日や営業時間などは予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。

Urban Story Lab.
まちのいいところって、正面からだと見えづらかったりする。だから、ちょっとだけナナメ視点がいい。ワクワクや発見に満ちた、東急線沿線の“まちのストーリー”を紡ぎます。