
文化芸術への興味が芽生え、まずは耳にしたことがあるアーティストたちの作品に触れてみたいけど、何からどう体験すればいいか分からない──。そんなふうに迷っている方たちが“はじめの一歩”を踏み出すための案内役となる「はじめてシリーズ」。第9回は、詩・短歌・俳句・戯曲など幅広い分野で執筆活動を展開し、昭和の文学・芸術シーンを華々しく駆け抜けた寺山修司です。彼の太く短かった生涯と、いつの時代も若者の共感を集めてやまないテラヤマ・ワールドの魅力に迫ります。
多面的な執筆活動で時代を疾走した「職業、寺山修司」
寺山修司は1935年に青森県で警察官の息子として誕生。9歳の時に青森大空襲で焼け出されて父の実家の三沢に転居しますが、父が戦死し母が九州へ働きに出るようになったため、映画館を営む母方の青森の親戚宅に預けられます。
学生時代の寺山は青森高校文芸部に所属して俳句、短歌などに熱中し、文芸誌を発行したり新聞・雑誌への投稿を繰り返しました。1954年には早稲田大学教育学部国語国文学科に入学し、サークル「早稲田詩人」に入部。50首の短歌を詠んだ『チェホフ祭』で短歌研究新人賞特選を受賞し、伝統的な短歌に物語性や現代的な感覚を持ち込む“新世代の歌人”として頭角を現します。
腎臓の難病ネフローゼによる数年間・・・(この先は「続きをよむ」から)
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