「ノッテちゃん」と「のるるん」は何を変えたのか? ――誕生秘話&“つながり”の軌跡

東急公式サイト編集部

2025/12/25

駅・車内の掲示物やパンフレットでおなじみ、東急バスの「ノッテちゃん」と東急電鉄の「のるるん」。イベントでは記念撮影の列ができ、グッズも人気の二大キャラクターです。どう生まれ、どのように活躍してきたのか——キャラクターの広報・プロモーションを担うお二人に話を聞きました。

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東急バスと東急電鉄の“愛されキャラ”はなぜ生まれた?

――ノッテちゃん、のるるんが生まれた背景を教えてください。

Sさん:東急線キャラクター「のるるん」は2012年に誕生しました。東急線にも長く親しまれるシンボルをつくりたい、そんな発想から検討を進め、幅広い年代に受け入れられるキャラクターとして形にしました。候補はいくつかありましたが、最終的に「のるるん」という名前と現在のデザインに決まりました。

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東急電鉄 Sさん

Hさん:ノッテちゃんは2011年、東急バスの創立20周年をきっかけに誕生しました。バスをもっと身近に感じていただけるよう、“企業の顔”となるアイコンとして制作しました。実はのるるんより1年先輩なんです。候補としては、動物モチーフ案などもありましたが、最終的に“のりもの”をモチーフにしたノッテちゃんが、社内投票で一番人気でした。

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東急バス Hさん

――2つのキャラクターは“いとこ”という設定だとか?

Sさん:はい。別の背景から生まれたのですが、どちらも“のりもの”という共通点があり、見た目も近い。そこで「いとこ同士」という設定にしませんか?とお声がけし、快く受け止めていただきました。のるるんには家族設定はなく、パパや園児の姿は“コスプレ”。のるるんは、のるるんのままです。

Hさん:ノッテちゃんにはパパとママがいます。サイズ感も設定があって、パパはノッテちゃんの約1.5倍、ママは約1.25倍の大きさなんです。家族の温かさを感じていただけるように、登場のタイミングを見ながら構想してきました。

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企業イメージをやわらかく届ける力

――コラボレーションにも積極的ですね。

Sさん:のるるんはアニメ作品やスポーツチームなどとコラボし、沿線外の方にも存在を知っていただく機会が広がりました。イベント物販でも多くの方に手に取っていただき、行列ができるほどの反響になることもあります。

Hさん:ノッテちゃんもスポーツチームやキャラクターとのコラボ実績があります。露出が増えるほど、「見かけると安心する」と感じてくださるお客さまも多く、ブランドの好意形成につながっていると感じます。内容によってはキャラクターの世界観に合わないご依頼は丁重にお断りすることもあります。

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――社内での認知や活用状況はいかがですか。

Hさん:社内掲示やバス車内掲示物など、幅広いシーンで活用しています。本社エントランスのぬいぐるみは季節ごとに飾り付けを変えるのが恒例になり、社員やご家族から手づくりの衣装が届くこともあります。みんなに愛されているなと感じています。

Sさん:駅でものるるんの装飾は盛んで、各駅の工夫が年々進化しています。季節行事に合わせた“装い”はSNSでも話題になり、お客さまからの反応がダイレクトに届くのがうれしいですね。

グッズとデジタルで、ファンとの距離をもっと近くに

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――グッズやデジタル施策について教えてください。

Sさん:お客さまからのご要望にお応えしてグッズ販売を始めました。のるるんのLINEスタンプは5周年の施策として展開し、2弾目は駅係員や運転士、現業のスタッフのアイデアをもとに内製で制作。各現場で使う道具を持つデザインなど、日常の仕事風景に寄り添う表現も取り入れています。

Hさん:内製でのスピード感は羨ましいです。ノッテちゃんのスタンプを望む声は多く、私たちも実現方法を模索し、東急バスの創立30周年施策として、ノッテちゃんのLINEスタンプを展開しました。グッズは「ファンづくり」の役割を担っており、女性社員が集まり意見を出し合って“ノッテちゃんmini”などを制作。かわいらしさが好評で、ファンの方にも喜んでいただいています。

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――売れ行きや反響は?

Sさん:商品化のご相談はグループ内外から幅広くいただき、販売は年々伸びています。各駅限定の“駅ごとにデザインが異なるカプセルトイ”も好評で、熱心にコレクションされるお客さまも。駅員のアイデアを活かして内製で制作したのも反響につながりました。

Hさん:ノッテちゃんグッズはすべてデザイナーさんに依頼しているので、そのお話は衝撃でした。LINEスタンプにカプセルトイに、 “のるるん愛”がすごいですね!

“今”と“これから”

――のるるんとノッテちゃんがいてよかった、と感じる瞬間はどんな時ですか。

Sさん:狙いどおり、幅広いお客さまに東急線へ親しみを持っていただけるようになりました。意外だったのは大人の方の反応の大きさ。駅のカウントダウン企画では、のるるんと一緒に撮影した写真がSNSでたくさんシェアされ、現地で手を合わせてくださる方までいました。今も手紙やSNSでメッセージをいただけるのが励みです。

Hさん:ノッテちゃんが登場してから、男性中心だったイベントの来場者層に、家族連れや女性グループが増えました。会いに来てくださる“リアル・ノッテちゃん”のファンも多く、キャラクターの価値を実感しています。差し入れをお持ちくださる方や、ラッピングバスに手を振ってくださる地域の子どもたちの姿は、本当に励みになります。

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Sさん:のるるんにもコアなファンがいらして、イベントで“のるるん目当て”にお越しになる方が増えました。SNSでは「#のるるんを広め大きくするのはあなたです」というタグを作り、ファンの皆さんと一緒に盛り上げる動きが生まれています。ファンの方々を“#のる友”と呼び、企業とお客さまが力を合わせて育てていく——そんな関係が築けているのがうれしいです。

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――コロナ禍での変化は?

Sさん:大人数が集まるイベントは控えましたが、毎日GIF動画をSNSに投稿するなど、デジタルでの発信を工夫し、キャラクターを身近に感じていただけるよう取り組んできました。

Hさん:直接お会いできる機会は減りましたが、露出の場は引き続き広げていきます。グッズやPRでの発信も、これまで以上に磨いていきたいですね。

――今後の展開は?

Hさん:東急バス創立の節目には、記念グッズなども制作できればと考えています。ノッテちゃんのこれからの活躍を楽しみにしていただければと思います。

Sさん:東急グループの節目と重なる年は、のるるんにとっても大切なタイミング。これからも、皆さまに楽しんでいただけるアイデアを考えていきます。

――本日はありがとうございました。

※こちらの記事は2021年の情報をもとに作成しました。

掲載店舗・施設・イベント・価格などの情報は記事公開時点のものです。定休日や営業時間などは予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。

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