「無書店自治体」という衝撃の言葉を耳にしてから、10年近く経つでしょうか?ターミナル駅がある大きなまちなどにはそれなりに巨大書店があるものの、ネット販売などに押され、“本屋さん”の衰退は顕著です。

そんな中、「独立系書店」というジャンルがコロナ禍以降、急増しました。“独立系”を定義するのは非常に難しいのですが、今回は「巨大資本の傘下にない」「店主独自の視点が光る」「行くことに意味がある」など、本好きさんが持つ“独立系”のイメージを軸に、東急線沿線をリサーチしてみました。

エッジの効いた東横線

1.【代官山】「Shin saka bashi Books」

さまざまな分野のカリスマ15人による選書コーナーがある、代官山の大人の書店

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旧山手通り沿いの巨大書店とは趣を異にする、雑貨のブティックのような佇まいの小さな書店。店名は、かつて代官山エリアに流れていた三田用水の猿楽口分水に架かっていた「新坂橋」にちなんでおり、お店の足元すぐに遺構が見つけられます。

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「自然、食、哲学」そして「出会い」をテーマに、店内にはラウンドテーブルやこだわりの椅子などが配置されており、ゆっくりと読書が楽しめる空間です。例えば“食”といっても幅広い視点での選書がされており、面白い本に出会ったり、本と本の思いがけないつながりを見つけてみたり。すてきな本棚が並びます。店内はキュレーションへの共感と、共感者同士が出会ってつながる空間。代官山らしい、感度の高い大人向きの書店です。

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もっとも大きな特徴は、さまざまな分野のカリスマ15人による選書コーナーがあること。本棚には選者のプロフィール、影響を受けた本への想いなどのコメントがあり関係書籍が並びます。エッセイスト、アーティスト、評論家、さらに成功されているビジネスパーソンなど、あらゆるジャンルの方が店主とのつながりで選書。どなたがどんな本を選んでいるか気になりますが、いわゆる“推し”の選書コーナーが現れたなら、すぐにでも行ってみたくなります。

<Shin saka bashi Books>
・アクセス:東横線代官山駅より徒歩約3分
・住所:東京都渋谷区代官山町18-10
・営業時間:11:00~18:00
・定休日:日曜日、月曜日
https://www.instagram.com/daikanyamassbs/

2.【学芸大学】「COUNTER BOOKS」

カフェバーを併設し、ライフスタイルにしっかり寄り添うまちの本屋。23:00までの営業がうれしい

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書店でありながら、カフェやバーとしても利用できるマルチな空間、「COUNTER BOOKS」。こちらは学芸大学駅高架下の再開発でできた新しい施設「GAKUDAI PARK STREET」内に、2024年にオープンしました。

23:00までの営業、ひとりでも友人同士でも入りやすい開放的な雰囲気で、夜カフェやバーを楽しみたい地元の方々には特に便利なサードプレイスとなるお店です。「まちの好奇心売り場」をテーマに、選書はもちろん、イベント、トークライブ、読書会、カフェメニュー、物販とどれも洗練されており、“本気”が感じられます。

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選書はオールジャンルですが、並ぶ本たちの共通点は知的好奇心を刺激すること。丁寧なポップに見入り、長居してしまうのは確実です。ZINE(自主出版の小冊子)や小規模出版社の本なども充実しています。地元・学芸大学エリアをフィーチャーしたものもあり、カフェスペースで提供されるランチや食材に地元の飲食店さんを採用するなど、コミュニティを大事にしていることもうかがえます。

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ブッククラブも定期的に開催されています。その回のテーマで、話したい本を持参するのもいいし、店内の本棚から選んでもOK。好きなことについて語り合える空間と機会。新しい友人との会話と読書で世界が広がります。昼はコーヒーを楽しめて、夜はお酒。世界各国の食文化からインスパイアされたメニューも、本選びのきっかけとなるでしょう。

<COUNTER BOOKS>
・アクセス:東横線学芸大学駅より徒歩約3分(高架下)
・住所:東京都目黒区鷹番3-4-25
・営業時間:月〜木/12:00~20:00、金/12:00~23:00、土日祝/10:00~23:00
・定休日:不定休
https://www.instagram.com/counterbooks/

3.【学芸大学】「BOOK AND SONS」

タイポグラフィを中心としたグラフィックデザイン、写真集などのアートブックを扱う書店

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東横線学芸大学駅からほど近い住宅街に静かに現れる、白タイルと白壁のシンプルな外観。窓ガラスの形やサッシ枠、ガラスブロックの配置や看板のスポット照明までが洗練されており、デザイン系古書店らしい、おしゃれな佇まいです。選書に期待が高まりますが、店内も白を基調に明るく、窓が大きく開放的な雰囲気で入りやすいのもうれしいところです。

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このお店では、タイポグラフィを中心としたグラフィックデザインの本を扱っています。欧文、和文問わず、店主が一冊一冊厳選した、アートや建築の洋書、写真集が中心。

タイポグラフィ(文字を美しく効果的に配置・表現するデザイン技術)は、アーティスト、デザイナー、クリエイターといった方々はもちろんですが、ビジネスパーソンの広報や資料作りにも、とっても役立ちます。店内は大きく空間を開けたレイアウトで、ゆっくりと自由に見て回れます。集中できそうですね。

なお、GALLERYスペースがありアーティストの方々に貸し出されています。本探しのついでに好きな作家さんが見つかる、なんてこともありそうです。

<BOOK AND SONS>
・アクセス:東横線学芸大学駅より徒歩約3分
・住所:東京都目黒区鷹番2-13-3 キャトル鷹番
・TEL:03-6451-0845
・営業時間:12:00~19:00 
・定休日:水曜日
https://bookandsons.com/
https://www.instagram.com/bookandsons

4.【都立大学】「ニジノ絵本屋1号店」

都立大学駅から徒歩3分。小さな店舗ながら、出版やイベントなど多角的な活動を行う絵本屋さん

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店内には、作り手さんとご縁があるものが多いという個性豊かな絵本が並びます。「ニジノ絵本屋」は、自社レーベルとして絵本の制作・出版も行いながら、絵本の楽しみ方そのものを広げる活動を続けています。

「ニジノ絵本屋」にはアーティスト(バンド)が所属しており、「TheWorthless(ザ・ワースレス)」や「ばんぱくとあんな」、「The Subelles(ザ・スーベルズ)」はじめ、仲間のパフォーマーやミュージシャンとともに、絵本の読み聞かせに音楽やパフォーマンスを掛け合わせたライブを展開。国内外で公演を行い、絵本の新しい体験を届けています。

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店内のギャラリースペースでは、2011年の開店当時から欠かさず月替わりで絵本の原画展を開催しています。週末を中心に絵本作家さんのサイン会、子ども向けのワークショップなども開催。訪れるたびに新しい発見がある場所です。

“本を買う場所”であるだけでなく、“絵本の世界を体験する場所”として、多くの人に親しまれています。また、東京ドームシティの遊園地内に「ニジノ絵本屋」の2号店が2024年にオープンしています。

<ニジノ絵本屋1号店>
・アクセス:東横線都立大学駅より徒歩約3分
・住所:東京都目黒区平町1-23-20
・TEL:03-6421-3105
・営業時間:12:00~18:00
・定休日:火曜日、水曜日
http://nijinoehonya.shop/
https://www.instagram.com/nijinoehonya/

5.【自由が丘】「西村文生堂」

1948年創業。「飾る本」に特化した古書店が、“個性ある書店”の筆頭

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東横線自由が丘駅からすぐの「西村文生堂」は、とにかくおしゃれな外国語の絵本、アートや写真集などがずらり。創業70年以上の目利きにより丁寧に査定された古書や装丁の美しい本の棚は、見るだけでワクワクします。

近年はこれらを利用した空間コーディネートや、イベントなどへの本のレンタル事業も行なっており、空間プロデューサーなどインテリアのプロも仕入れにやってきます。クリエイティブな職業の方や、インテリアディスプレイにこだわりたい方は一見の価値あり。

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本とインテリアに興味のある方はもちろんですが、アメコミや世相を映すグラフ誌など、資料的価値の高いものも取り扱いの対象。昭和を懐かしむ世代の方は特に、思わず「懐かしい!」と所有欲をそそられる雑誌が並んでいたりします。かつてのトレンド探しに訪れるのも面白いですね。

<西村文生堂>
・アクセス:東横線自由が丘駅より徒歩約2分
・住所:東京都目黒区自由が丘2-11-8
・TEL:03-3717-6843
・営業時間:11:00〜19:30
・定休日: なし
https://www.bunseido.online/

6.【妙蓮寺】「本屋・生活綴方」

創業77年のまちの本屋が作った、誰でも本をつくれるレトロな新空間

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妙蓮寺のちょっとレトロな商店街、駅から程なく見えてくるのは黄色い看板にビニールテント、ガチャガチャなど、ひときわ懐かしい佇まい。ビニールすだれの向こうに本がいっぱいで、扉がないことに驚かされるお店が今回のお目当てです。

戦前戦後に日本で生まれた教育思想「生活綴方運動」を店名の由来とした「本屋・生活綴方」は、独立系書店スタイルの新刊書店。人文書が多めで、詩歌やエッセイ、ZINEなどが充実しています。じっくり自分自身と向き合えるような本にビビッと感じることもあるかもしれません。

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「本屋・生活綴方」はZINEをつくれる書店。「リソグラフ会員」になることで、印刷工房の機器が使用可となり、すべて独力で印刷、製本することができます(講習および初回立ち会いがあります。スタッフは基本的にいません)。出版部もあり、こうした本が並ぶ棚からは本好きの想いがひしひしと伝わってきます。

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お向かい5歩のところにある、本店「石堂書店」はなんと、1949(昭和24)年創業。妙蓮寺を代表する老舗です(こちらは営業時間や定休日が「本屋・生活綴方」とは異なります)。最新作や雑誌もあわせてチェックすることができます。また、「石堂書店」の2階には、コワーキングスペース「本屋の二階」を展開。“まちのしごとば”をコンセプトにしています。本好きにとって気軽に利用できる書店のそばは、夢の空間ですよね。

<本屋・生活綴方>
・アクセス:東横線妙蓮寺駅より徒歩約1分
・住所:神奈川県横浜市港北区菊名1-7-8
・営業時間:12:00~19:00
・定休日: 火曜日~木曜日
https://tsudurikata.life/

滞在時間がのびそうな田園都市線

7.【三軒茶屋】「twililight」

のんびり、まったり、本に興味がなくても心地よい時間がすごせる空間提供系書店

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茶沢通りのパン屋さんの上にある「twililight」。店内ではカフェメニューが楽しめ、4階にギャラリー、さらに大きな特徴は、書店にはめずらしい屋上があることです。店内でカフェや商品を購入した方は、この屋上で自由なひと時が過ごせます。街中にありながら眺望が開かれていて、広がる空に心も開くようで都市の雑踏からフワッと一歩、空に近づいた立ち位置は心地よく開放感にひたれます。

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新刊、古本、雑貨やレコードは店主の温かみが伝わってくるようなセレクト。またギャラリーではアート展示が定期的に行なわれており、4Fアトリエは、作品制作や刺繍教室など“何かを作る空間”としても使われています。トークイベントなどの企画も活発で、書籍の出版も手がけています。店舗のコンセプトである「li」が一つ多いロゴデザインや、ゆかりのある作家さんとのコラボグッズがかわいい。日々のあそびや曖昧さを大切にしているコンセプトが感じられます。

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カフェではサンドイッチやケーキ、ドリンクメニューにはアルコールもあって、21:00まで営業しているので仕事帰りの立ち寄りにもぴったり。購入した本は、席で食べたり飲んだりしながらゆっくりと読めます。本好きの方はもちろん、本にあまり興味がない方でもくつろげそうな、素敵な空間と静かな時間を提供してくれる、書店&ギャラリー&カフェです。

<twililight>
・アクセス:田園都市線・世田谷線三軒茶屋駅より徒歩約4分
・住所:東京都世田谷区太子堂4-28-10 鈴木ビル3F・屋上
・営業時間:12:00~21:00
・定休日:火曜日、第1・第3水曜日
https://twililight.com/
https://www.instagram.com/twililight_/

8.【三軒茶屋】「Cat’s Meow Books」

「猫が出てくる本」だけを扱う専門特化系書店。猫好き×本好きには堪らない場所です

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三軒茶屋の住宅街の中。世田谷線西太子堂駅からほど近い一軒家に、「猫本専門店」という珍しい書店があります。“猫に書店を助けてもらい、書店は売上から寄付して保護猫を助ける”というコンセプトで、お店では元保護猫の猫店員さんが出迎えてくれます。

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本を選んでいると、キャットウォークや専用デスクを行き来する猫店員さんたちがかわいい…。まずはチラ見必須です。猫店員さんたちは“勤務中”ですし、猫カフェではありませんので控えめにコンタクトしてくださいね。

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「Cat’s Meow Books」では人(ひと)店主、安村さんセレクトの新刊と古本を扱っています。すべて猫本。タイトルや登場人物、挿絵など、どこかに必ず猫が出てくる、それが “猫本”なのだそうです。しっかり確かめて選書されているほか、猫にまつわる雑貨やアートも置いています。当然、オリジナルグッズは猫モチーフ!自分のために集めても、猫好きの友人へのちょっとしたギフトなどにもよさそうです。

<Cat’s Meow Books>
・アクセス:田園都市線・世田谷線三軒茶屋駅より徒歩約8分、世田谷線西太子堂駅より徒歩約2分
・住所:東京都世田谷区若林1-6-15
・営業時間:11:00~19:00
・定休日: 月曜日、火曜日(祝日の場合は翌日)
https://x.com/CatsMeowBooks
https://www.instagram.com/catsmeowbooksjp/

9.【駒沢大学】「SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE」

村上作品の主人公に重なるような感覚を味わう、大人の隠れ家的空間

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村上春樹作品やアメリカ文学を愛する店主が、本屋という地道な仕事を「文化的雪かき」になぞらえた店名。この文化的雪かきというワード、ハルキストならば思いあたる作品があるでしょう。そんな「SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE」は、アンティークな家具やラグが置かれ本がぎっしりと並びます。この背景、ジャズやクラシックのレコードが流れる空間に醸される独特の雰囲気。まるでどこかの物語の、誰かの書斎に迷い込んだようです。

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店主による選書は古書、新書、洋書、ZINEまでジャンルレス。村上春樹作品や、彼に影響を与えた作家の作品はもちろん充実しています。棚ごとにテーマがあり、本と本が思考をつなげていくようなこだわりのレイアウトが見受けられる店内です。また店内の壁一面はギャラリーとなっていて、展示やイベントに利用されています。

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自称「出会い系本屋」という同店はソファがあって、コーヒーやビールが飲めて、Wi-Fiを完備して、お喋りまで歓迎!とのこと。村上春樹のブッククラブ(読書会)や、さまざまなトーク・ショウ、また映画、音楽、食事会などの書店らしくないイベントを企画しています。店主や居合わせたお客さんとお喋りを楽しんだり、ときには人生相談をしたりと、“リアルコミュニケーション”を楽しむ空間です。

<SNOW SHOVELING BOOKS & DIALOGUE>
・アクセス:田園都市線駒沢大学駅・桜新町駅、大井町線等々力駅より各徒歩約20分
・住所:東京都世田谷区深沢4-35-7 2F-C
・TEL・FAX:03-6432-3468
・営業時間:13:00~18:00
・定休日:火曜日、水曜日
http://snow-shoveling.jp/
https://www.instagram.com/snow_shoveling/

どこかほっこり、大井町線・目黒線・池上線

10.【大岡山】「青熊書店」

青森と熊本を根っこに持つ店主が“土地”と“人”をコンセプトに営む

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「大岡山北口商店街」から細い路地に入ったこの場所、以前は喫茶店だったようで、木の扉や窓、店内の照明などにその面影があります。「青熊書店」は、若手商人育成施設「創の実(そうのみ)自由が丘」から2025年に移転・独立。ここは、佇まいも選書も、どこか気持ちがほぐれる書店です。

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店主夫妻の故郷、青森と熊本を根っこに持つという青熊書店。なので両県にまつわる本や雑誌、さらには出身作家さんの作品は特に充実しています。伝統的な工芸品など、ちょっとした雑貨も“読書のおとも”として置いてあります。選書のテーマは“土地”と“人”。さまざまなジャンルの古本・新本・アウトレット本が並びますが、棚の一画に青森と熊本が隣り合って並んでいるところに、遊び心とセンスを感じます。

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その時々のお題を楽しむべく行なわれるイベントも充実。やはり、青森や熊本に注目したお題が中心です。句会・歌会のワークショップや読書会は定期的にあり、店主の本に対する想いや姿勢がうかがわれます。「気持ちがゆるやかになる、心地いい時間が過ごせる場所になっていければ」とのこと。オンラインショップや共同書店「PASSAGE by ALL REVIEWS」にも棚を出店しています。

<青熊書店>
・アクセス:大井町線・目黒線大岡山駅より徒歩約4分
・住所:東京都大田区北千束1-53-11 伊勢屋ビル1階北側
・営業時間:11:00~19:00
・定休日:水曜日、第2・第4火曜日 (ほか臨時休業などの場合はSNSでお知らせします)
https://aokumabooks.theshop.jp/
https://www.instagram.com/aokuma_librairie/

11.【尾山台】「WARP HOLE BOOKS」 

「まちに本屋のある生活を一緒に楽しんでくださる方、メンバーになりませんか」

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尾山台駅前の商店街「ハッピーロード尾山台」にある「WARP HOLE BOOKS」。営業は金・土・日・祝日のみ、4坪と小さな店内ですが、ガラス張りのオープンな雰囲気は「暮らしの中で思いがけない本と出会える機会に」という店主の想いにぴったり。

近くに住む中学生が考えてくれる“なぞなぞ”を窓辺に掲示して、正解した子どもたちには特製シールをプレゼントしたりもします。店内のレイアウトセンスのよさと“まちの本屋”としての入りやすさを兼ね備えた、何とも言えない温かみのあるお店です。

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ここは、まちと人と本の“関わり合いを探る”本屋です。めずらしいのは、独自の会員制度(WARP HOLE BOOKS MEMBERSHIP)を導入していること。さまざまな意見が飛び交う「本屋さん会議」は選書や運営などにもおよび、メンバーは書店を育てる仲間という位置付けです。書店でこんなことしてみたい、一緒にこんな企画やってみたい!などという思いつきを言葉にして、もしかしたら実現することもあるかも。お客さんでもない、店員さんでもない、新しい書店とのお付き合いを考える場所です。

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店内の書棚はDIY。店前や絵本の前にはベンチもあり、ショーウインドーや本のレイアウトの見やすさに、店主のインテリアセンスのよさを感じます。「ハッピーロード尾山台」のイベントにはいつも参加しており、ブックマーケットだけでなく、レシピ本から再現したメニューで屋台出店、なんてこともあります。

<WARP HOLE BOOKS>
・アクセス:大井町線尾山台駅より徒歩約2分
・住所:東京都世田谷区等々力2-18-17 神谷ビル103
・営業時間:金曜日/15:00~19:00、土日祝/11:00~19:00
・定休日:月曜日〜木曜日
https://warpholebooks.jp/
https://www.instagram.com/warpholebooks/

12.【不動前】「フラヌール書店」

“フリーランス書店員”が満を持して構えたお店は、気軽に通いたくなる佇まい

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「スリップ(書籍に挟み込まれた伝票)をめくり続けて30年」という筋金入り書店員である久禮亮太(くれりょうた)さんの、“選書の妙”や、発信力に注目の新刊書店。店名のフラヌール(Flâneur)はフランス語で遊歩者を意味し、「歩きながら考える」というニュアンスが込められています。書棚めぐりをしているうちに、飛び込んできたキーワードや装丁がふいに心に深く響く、そんな瞬間がイメージできます。

絵本の前にはベンチがあり、小さなイベントスペースでは絵本の原画展や著者のサイン本や関連展示、アート作品の展示・販売など、本にまつわるさまざまな企画が行なわれています。店主手作りの本棚も見やすく、ほっこりと落ち着きます。店名さながらに遊歩して、ほかではあまり並ばない本などもじっくりと選べる書店です。

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不動前駅より徒歩約3分。攻玉社中学校・高等学校の正門の近くにある店舗は約15坪。30畳ほどの空間に、店主が厳選した約4,500冊の本がぎっしりと詰まっています。実用書、児童書、人文書に強そうですが、定期的に変わるテーマや選書のイメージを、まずはSNSやオンラインショップで確かめてもいいかもしれません。

<フラヌール書店>
・アクセス:目黒線不動前駅より徒歩約3分
・住所:東京都品川区西五反田5-6-31
・営業時間:12:00~20:00
・定休日:水曜日、第1・第3火曜日
https://flaneur.base.ec/
https://www.instagram.com/flaneur_bookstore/

13.【御嶽山】「藤乃屋書店」

1976年創業の歴史あるまちの本屋が、カフェを併設したモダンな書店にリニューアル

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住まいの近くに欲しいのは、コンビニ、スーパー、カフェ、本屋。御嶽山には、そんな本好きさんにうれしい駅前書店があります。1976年創業の老舗「藤乃屋書店」が、建物の建て替えに伴いリニューアル。利便性はそのままに、カフェとしても利用できる開放的でモダンな空間は脱・まちの本屋の成功例です。狭く深くもいいけれど、新しい本や雑誌もチェックできる。そんな、日々の活字に困らない、読みたい希望を叶えてくれる身近な書店です。

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お買い物や通勤・通学の途中に、ふらりと立ち寄り。欲しかった新作本を読みながらドリップコーヒーやアイスクリーム、クッキーなどを楽しむことができます。ちょっとした時間の、いい使い方です。

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「藤乃屋書店」には、選書本コーナーからおしゃれな文具やアイテムまでもそろっています。食や雑貨を絡めたイベント、出版社のスタッフが店頭で自信作を“推し売り”する「本の産直市」など、企画も積極的。単に本を売るだけでなく、本好きが集まるコミュニティとして進化しています。

<藤乃屋書店>
・アクセス:池上線御嶽山駅より徒歩約1分
・住所:東京都大田区北嶺町31-10 ONTAKESAN FC 1階
・TEL:03-3729-6627
・FAX:03-5734-7015
・営業時間:9:30〜20:00
・定休日: なし(元日・1/2・1/3はお休み)
https://booksfujinoya.com/
https://www.instagram.com/fuji_no_ya.bookstore/

独立系書店13選まとめ

リサーチを通してあらためて感じるのは、独立系書店といわれる業界の店主の熱量。好きなことを実践している“アツさ”に引っ張られ、こちらも元気になります。本や店主のもとに向かうのは、買い物だけではなく時間や空間を共有したいから。そんなお店がそろっています。選書、装丁や言葉選びを見れば、好きになるお店はすぐにわかるはず。気になったら、ぜひ足を運んでみてください!

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取材・文:haruta kana(東急公式サイト編集部)

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東急公式サイト編集部

東急・東急電鉄公式サイトの編集部です。東急株式会社や東急グループのサービス、イベント、東急線沿線のまちなど、東急ならではの情報を幅広くお届けします。