
仕事や家事育児で疲れ果てたある日、ふと立ち寄ったお店で見つけたスイーツやお惣菜に心救われた経験はありませんか?
東急線沿線には、みんなの日々の頑張りをねぎらってくれる“ご褒美グルメ”を提供してくれるスポットがたくさんあります。
そんな“ご褒美グルメ”を様々なジャンルの方にご紹介してもらう企画が、この「ご褒美東急」。
今回は、広告の分野で活躍するヘアメイクアーティスト、雑誌媒体を中心に幅広く活動する編集者、そしてファッションやライフスタイルを手がけるPR担当といった東急線沿線にゆかりのある3名に、“自分だけのご褒美グルメ”について寄稿してもらいました。
誰もが喜ぶ、手土産にもぴったりな三軒茶屋のご褒美スイーツ
紹介してくれるのはこの方

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久嶋敢太(ひさじまかんた)
1994年生まれ、東京都出身。フリーランスの編集、ライターとして働く傍ら、2025年1月に世田谷区は野沢にホビーショップ「Skip nozawa」を開業。
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仕事で取材先を訪ねるとき、旧友の家に招かれるときなど、さりげなく気の利いた手土産をさらっと渡せるのってなんだか大人な感じがします。とある編集者の先輩は「手土産はローカルなものがいい」とも。だから僕は引っ越しをするたびに、その街の“とっておき”を探しています。

三軒茶屋からほど近く、世田谷は若林で暮らすようになって見つけたのが、世田谷通りにある「アーモンド洋菓子店」の『とろ~り生チョコ』。
ひんやりとした小枝状の生チョコは、外はパリッとしているのに口溶けは柔らか。誰からも大好評で、なかにはプレゼントしたあとにお店に足を運んだと報告してくれる人もいます。アーモンド洋菓子店の努力の賜物なのですが、なんだか自分の街を認めてもらえたようで、こっちまで誇らしい気分。生チョコのほかにも、クラシックなケーキがたくさんあるのもありがたい。
お祝い事はもちろんですが、パートナーと喧嘩した翌日に謝罪の気持ちをケーキに込めたり、大きな仕事がひと段落したときに生チョコをご褒美にしたり、普段使いでもお世話になっている僕の“ご褒美スイーツ”です。
アーモンド洋菓子店 若林支店
・住所:東京都世田谷区若林1丁目2−1 ライオンズマンション三軒茶屋第3 1F
・電話番号:03-3412-5982
・営業時間:10:00~21:00
・定休日:木曜
https://www.setagaya-1.com/almond/_pc/
最高の一日のはじまりは駒沢大学にある贅沢なパンから
紹介してくれるのはこの方

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大森由貴(おおもりゆき)
1990年生まれ、東京都中野区出身。フリーランスのヘアメイク・美容師。広告をはじめ、アパレルブランドのルックやECサイトなど、幅広く手掛ける。愛犬・オセロを溺愛している。
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まだ独身でひとり暮らしをしていた頃、駒沢大学駅と都立大学駅の間くらいに住んでいた私の“ご褒美”といえば、美味しいパン。
夜型の生活リズムだったので休日はお昼まで寝ていることもしばしばだけれど、起きて1食目は必ずパンとコーヒーでスタートしたかった。お昼だろうが夕方だろうが関係なく1食目はモーニングが食べたい。パンとコーヒーの組み合わせが一番テンション上がるのだ…!
そんな私の願望を叶えてくれるパン屋が当時住んでいた家から徒歩2〜3分の距離にあった。

名前は「BREADPLANT OZ(ブレッドプラント オズ)」。特に私のお気に入りはクロワッサンとクロワッサンザマンド。
オズのクロワッサンはバターの香りがすごくいいのに全然くどくないので、飽きずにペロリと平らげてしまう。そしてクロワッサンザマンド。ラム酒に漬けたクロワッサンにアーモンドクリームを挟んで焼いているらしく、その香りとしっとりモチモチの食感は一度食べるとクセになる贅沢さがある。
平日は一定金額以上購入するとコーヒーをサービスしてくれるのも嬉しいポイント。以前住んでいた神楽坂にはパンの有名店「メゾンカイザー」があったけれど、オズのオーナーがそこの出身という話を聞いて、あの人気クロワッサンのDNAを感じる一品なのだと納得。
バターの香りを楽しみながら、ゆっくりコーヒーをすする。これこそ私にとっての最高の“ご褒美モーニング”。
バターの香りがたまらなく贅沢で幸せな1日が始められるのだ。引っ越してしまった今でもたまに車を停めてパンを買うのだが、久々に行くとワクワクする。歩いてすぐの距離にあった頃が懐かしく羨ましく思えてしまう。
BREADPLANT OZ(ブレッドプラント オズ)
・住所:東京都目黒区八雲4丁目1-19
・電話番号:03-6421-2571
・営業時間:9:00~19:00
・定休日:なし
http://www.bread-plant-oz.co.jp/
一度食べると病みつきになる不動前の「うなぎの肝焼き」
紹介してくれるのはこの方

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齊藤篤史(さいとうあつし)
ファッションやライフスタイルを手がけるクリエイティブカンパニーでPRを担当。
衣食住にまつわる事柄にはひとかたならぬ思い入れがあり、洗練されたデザインや機能美に惹かれる一方、古くからの文化や伝統に根ざした街並みや飲食店にも心を奪われる。新旧が交錯する瞬間や、時を重ねてなお輝くものにこそ、日々インスピレーションを見出している。
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不動前駅に引っ越して間もない頃、休日はいつも街歩きが定番だった。手に缶ビールを持って住宅街を抜け、公園を横切り、ビールが空になったら次を買う。そんなルーティンを楽しんでいた。
ある日、不動前駅から目黒不動尊へ続く商店街をふらりと歩いていると、香ばしい匂いに思わず足が止まった。「八ツ目や にしむら」といううなぎ屋だった。軒先から漂うタレと炭火の煙、それに「じゅうっ」という音。すべてがあまりにも魅力的で、気づけばのれんをくぐり、お持ち帰りでうなぎの蒲焼きを注文していた。

家に帰って包みを開けると、タレがたっぷり染みたふっくらとした蒲焼きが登場。早速一口頬張ると、柔らかさと香ばしさが口いっぱいに広がり、思わず「これだ」とつぶやいてしまった。それからというもの、にしむらのうなぎは特別な日の定番になった。ビールと一緒に食べるうなぎの相性は抜群で、特に肝焼きは一度食べると病みつきになる。

不動前の街にはまだまだ知らない魅力がたくさんあるけれど、この店との出会いは間違いなくその中でもベストのひとつだ。不動前を訪れたら、ぜひこの香ばしい煙に誘われてみてほしい。きっと忘れられない味に出会えるはずだ。
八ツ目や にしむら 目黒店(やつめや にしむら)
・住所:東京都目黒区下目黒3-13-10
・電話番号:03-3713-6548
・営業時間:不定(HPでご確認ください)
・定休日:水曜
https://www.facebook.com/nisimura28
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編集/高山諒(ヒャクマンボルト)
写真/Ban Yutaka
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Urban Story Lab.
まちのいいところって、正面からだと見えづらかったりする。だから、ちょっとだけナナメ視点がいい。ワクワクや発見に満ちた、東急線沿線の“まちのストーリー”を紡ぎます。