
Bunkamuraが誕生してから現在までの歴史を通じて、Bunkamuraが文化芸術の発展にどんな役割を果たしたか、また様々な公演によってどのような文化を発信してきたのか振り返る連載、「Bunkamura History」。
そんな「Bunkamura History」の中から、特におすすめのエピソードをピックアップ。「〜1989年」「1999年(前編)」「2004年」「2011年」の公演や展覧会の様子をお届けします。
vol.1 ~1989年(開業前)/2023.05.11公開

Bunkamura Historyの連載第1回は、Bunkamuraが開業した1989年までにフォーカス。開業を迎えるまでの知られざるエピソードに迫ります。

東京・渋谷にBunkamuraが開業したのは、バブル経済真っ盛りの1989年9月3日。コンサートホール、劇場、美術館、映画館、ギャラリーなど様々な文化施設が一緒に収まった大型複合文化施設は日本では初めてで、しかも渋谷という都内でも屈指の繁華エリアに建てられたという面でも、当時多くの人々の関心を集めました。
文化の基本である「描く・歌う・踊る」、つまり「美術・音楽・舞踏(演劇)」の要素をすべて踏まえた施設の基本プランを作っていく中で、方向性の大きな柱となったのが「文化の発信者・作り手・アーティストたちを大事にしたい」という思いでした。
1986年6月から本工事がスタートし、1988年1月に上棟式が行われてからは内装工事へ移行。その一方、東京フィルハーモニー交響楽団とオーチャードホール、オンシアター自由劇場(1996年まで)とシアターコクーンのフランチャイズ契約をそれぞれ締結。さらに施設名をアルファベットの「Bunkamura」に正式に決定するなど、開業に向けて着々と準備が進んでいったのです。
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vol.12 1999年(前編)/2024.04.04公開

Bunkamuraの開業10周年を迎えてさまざまな大型企画が行われた1999年。連載第12回となる前編では、上半期に各施設で行った公演や展覧会を振り返ります。

1999年に開業10周年を迎えたBunkamuraでは、オーチャードホールのプロデューサーに音楽評論家・黒田恭一、シアターコクーンの芸術監督に演出家・蜷川幸雄が就任。Bunkamuraが開館以来大切にしてきた「見る側」「使う側」に立ったソフト優先の考えをさらに推し進めていったのです。
黒田恭一は多ジャンルの音楽を網羅したコンサート「Somethin’ Cool 1999」や若手発掘「オペラティック・バトル」を展開。シアターコクーンでは蜷川幸雄が稽古場を小劇場化する「STUDIO コクーン・プロジェクト」を始動し、第1作として蜷川自らの演出でチェーホフの『かもめ』を上演しました。
また、オーチャードホールではエクサンプロヴァンス国際音楽祭が来日し、当時23歳のダニエル・ハーディング指揮、ピーター・ブルック演出の『ドン・ジョヴァンニ』を披露。さらに、ザ・ミュージアムの入館者数歴代1位を記録した『パリ・オランジュリー美術館展』、ル・シネマでの映画『タンゴ』上映など、音楽・演劇・映画が展開されました。
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vol.20 2004年/2024.11.29公開

連載第20回のテーマは2004年。蜷川幸雄演出『オイディプス王』のアテネ公演のほか、Bunkamuraの開業15周年となる2004年に各施設で行った公演や展覧会を紹介します。

開業15周年を迎えたBunkamuraでは、象徴的な公演や展覧会が多数実施されました。
オーチャードホールでは、映画界の巨匠カルロス・サウラと舞姫アイーダ・ゴメスによるフラメンコ・バレエ『サロメ』を上演(映画版は前年にル・シネマで上映)。蜷川幸雄演出『オイディプス王』は、シアターコクーンと福岡での公演を経てアテネの古代劇場で上演されました。さらに、野田秀樹『赤鬼』は日本・タイ・ロンドンの3バージョンで連続上演され、それぞれのバージョンで感じ取れるものが変わるという、演劇ファンにとって興味深い連続上演となりました。
ザ・ミュージアムでは、印象派を代表する画家、モネとルノワールに連なる2つの潮流で構成した『モネ、ルノワールと印象派展』を開催。ル・シネマでは、ヴェネチア国際映画祭でトリプル受賞を果たしたラブストーリー『オアシス』を上映し、大きな反響を呼びました。
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vol.28 2011年/2025.08.28公開

2011年のできごとにフォーカスする、連載第28回。ダニエル・ハーディングが手兵のマーラー・チェンバー・オーケストラを引き連れた来日公演や、Bunkamuraの修繕工事に合わせて結成された「大規模修繕劇団」の旗揚げ公演『血の婚礼』などの公演や展覧会が開催されました。

2011年のオーチャードホールでは、ダニエル・ハーディングが首席指揮者を務めるマーラー・チェンバー・オーケストラと来日し、マーラー『子供の不思議な角笛』『交響曲第4番』やブラームス交響曲第1・3番を披露しました。
シアターコクーンでは、Bunkamuraの修繕工事と日本の演劇界修繕を兼ねて「大規模修繕劇団」による『血の婚礼』が全国巡演をおこない、続いて寺山修司×蜷川幸雄『あゝ、荒野』を外部劇場で上演しました。
ザ・ミュージアムでは、『フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展』と、フェルメールが“手紙”をテーマに描いた3作品が集う『フェルメールからのラブレター展』を開催。ル・シネマではアカデミー賞4部門を受賞した名作『英国王のスピーチ』を上映。さらに、2011年12月からは東急文化村がセルリアンタワー能楽堂の運営を受託し、能・狂言を主とした自主公演を開催することを核としながら、伝統芸能のさらなる普及・発展に務めています。
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Bunkamuraの“これまで”と“これから”
隣接する東急百貨店本店跡地の開発に伴い、オーチャードホールを除き休館しているBunkamura(オーチャードホールを除く)。休館中の公演や展覧会は渋谷や東急線沿線の周辺施設、東急グループ各施設などでおこなっています。
1989年の開業以来、文化・芸術の発信で生活を豊かにし、社会や地域に貢献することを目指してきたBunkamuraは、再開に向けてこれからも歩みつづけます。
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