大蛇お練りの「奥澤神社」で厄除け祈願。神事も必見の駅近パワースポット

東急公式サイト編集部

2026/2/6

自由が丘エリアの住宅地として知られる世田谷区奥沢に、『地元で知らぬ人ナシ』という古社があります。

鳥居に藁で作られた大蛇が巻き付くさまはインパクト大!毎年9月の第2土曜日に行われる「厄除の大蛇お練り」が東京都の無形民俗文化財(風俗慣習)に指定されており、特殊神事として有名です。

目黒線奥沢駅より徒歩約2分、東横線・大井町線自由が丘駅南口より徒歩約5分と、非常にアクセスの良い場所にありつつ深緑に抱かれた美しい社で、参拝者が途切れることのない「奥澤神社」。厄除け・諸願成就のご利益があるこの神社を訪ねてみました。

奥澤神社の由緒

「奥澤神社」の発祥は、室町時代までさかのぼります。

当時の世田谷城主吉良氏の家臣・大平氏が奥沢城を築く際、世田谷郷東部の守護として八幡社を勧請。この奥澤新田村鎮守「八幡神社」に、奥澤本村鎮守「子安稲荷神社」が合祀され、奥澤一帯の鎮守となりました。

そのためご祭神は、八幡神である譽田別尊(ホンダワケノミコト)と稲荷神である稲倉魂命(ウガノミタマノミコト)の二柱が祀られています。地名をもとに「奥澤神社」に改称されたのは合祀の際、明治時代のことです。

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道行く際には100%目を奪われる奥沢の名所です
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厄除けで知られており、社殿の美しさにも定評があります

ご朱印や絵馬にも見られる「厄除け」のご利益

ご祭神の譽田別尊(ホンダワケノミコト)は八幡神。一般的に応神天皇の名で知られています。ご神徳は殖産興業、家運隆昌、成功勝利、交通安全など日常生活に根差した諸願成就です。

稲荷神である稲倉魂命(ウガノミタマノミコト)も、五穀豊穣、商売繁盛、交通安全など、懐が深い神様です。

「奥澤神社」のご利益でなんといっても有名なのは『厄除け』。例大祭の「大蛇お練り行事」では藁の大蛇を担いで練り歩き、その際に落ちた藁などもご利益があるとされます。男鹿(秋田県)のナマハゲ衣装の藁と同じ“ありがたみ”ですね。

その他、御朱印、絵馬、おみくじでご利益を受けることができます。

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ご朱印は直筆、書き置き。愛嬌たっぷりでかわいい大蛇のご刻印も手作りだそうです(初穂料500円)
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「厄除大蛇絵馬」は3サイズあります。陶器の大蛇がいる立体絵馬でこちらもかわいいですね(初穂料/小2,500円、中3,000円、大3,500円)

インパクト大!江戸時代中期から続く「大蛇お練り行事」

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大蛇を担いで練り歩く“防ぎの神事”。東京ではもちろん全国でも珍しいものだそうです(出典:世田谷区立郷土資料館 デジタルコレクション 奥澤神社の大蛇お練り行事)
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出典:世田谷区立郷土資料館 デジタルコレクション 奥澤神社の大蛇お練り行事)

奥沢の地の伝承によって、藁の大蛇が厄除けの守護神として崇められ、始まったのが「大蛇お練り行事」です。

拝殿内にはその年に作った大蛇が鎮座し、鳥居には前年の大蛇が巻かれます。宮司さんによると、1年間は本殿に、翌年は鳥居に大蛇がいるという独特のサイクルは1977年の巳年神事への備えがきっかけだそうです。

また、藁が生活に身近でなくなってからは、長野県に縁を得てわざわざ取り寄せているとのこと。藁の質も良く大蛇が長持ちしているそうです。本当に大切にされている神事なのですね。

大蛇は全長約9メートルから10メートル、重量は100キログラム近くから150キログラムになることもあります。準備も含めると製作には約1か月かかり、その手技の伝承にも苦心されているとか。
とにかく大迫力です!

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お練りルートにもなる鳥居正面の「奥沢大蛇通り」
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東京都指定無形民俗文化財(風俗慣習)の説明看板

「大蛇お練り行事」が執り行われるのは、毎年9月の第2土曜日。大蛇を担いで設けられたお神酒所を巡り、町中を一周します。「ワッショイ」の掛け声で、まるで大蛇が道を這うかのように左右に激しく動きながら進むさまは威容。

見物客や氏子に疫病除けの藁が配布され、普段は静かな住宅地である奥沢が毎年大混雑です。年中行事として地元では認知されているとか。

この特殊神事は東京都の指定無形民俗文化財(風俗慣習)となっていますが、その起源はなんと「夢のお告げ」!

江戸時代中期に奥沢の地で疫病が流行。ある夜、名主の夢枕に八幡大神が現われて、「藁で作った大蛇を村人が担ぎ村内を巡行させるとよい」と告げたため、名主は夢に従いその通りに実行すると、たちまち流行疫病が治まったのだそう。これが、お練り行事の始まりとなりました。

パワースポット「皮だけシイノキ」

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「皮だけシイノキ」は手水舎(ちょうずや)と本殿の間にあります

境内の豊かな自然も魅力。世田谷区名木百選のスダジイなど、強い木からパワーをもらえます。

その中でも目立つのが、珍木ともいわれるシイノキ。幹が空洞になって、皮だけで生きていることから「皮だけシイノキ」と呼ばれています。“生命力の象徴”として、パワースポットとなっています。

ちなみに、特に神事・イベントの際でなくとも参拝者が途切れることのない様子が印象的な「奥澤神社」。黒猫のクロちゃんに会えるとラッキー、おみくじがよく当たる、など密かなトリビアがあり、人のいるところに噂あり、とはよく言いますが、この参拝者の多さなら納得です。

美しい社殿に、造作萌え

「奥澤神社」の境内はどことなくおしゃれ。社殿は室町時代の建築様式を再現した八幡造で、貴重な尾州檜(ひのき)を用いています。都内でも他に類を見ず、屋根の反りや木材の使い方、自然との調和が大変美しい社殿です。

木の風合、格子の配置や細工が特徴的な蔀戸(しとみど)がとても素敵で、参拝日の15日はこの蔀戸が開け放たれ、本殿内がよく見えました。

現在の本殿は1970年に再建したということですが、社殿右手の神楽殿は100年以上前の旧社殿。けれど、境内の各建物が時代の隔たりを感じさせることなく、境内の古木とも見事に融合しています。

なお、神社参拝の作法中には大きな鈴(本坪鈴)の紐を揺らして鳴らすことがよくあります。「奥澤神社」にはこの本坪鈴がなく、神楽鈴が置いてあります。鈴は神様の注意を引き、心を鎮め、厄を祓い、その音色で神様を招き参拝者を祓い清めるとされていますが、見た目がとってもかわいい。本坪鈴よりも珍しいかと思います。

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豪奢というよりも厳粛な印象を持つ端正な社殿
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神楽殿
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鳥居の先に手水舎。そのまま石畳を北に向かうと本殿となります
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神楽鈴は巫女が舞う際などに見かけたことがありますよね
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社務所では、魚形の板を打って訪問を知らせます。結構響きますので、ほどよき力で
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蔀戸(しとみど)の格子模様が素敵です

洞窟内に祠(ほこら)がある「奥澤弁才天社」

境内には、岩でできた小さな洞窟の中に祠がある、弁才天社があります。洞窟前には池が配され、こちらは「奥澤神社」の南方100メートルほどのところにあった『池の主の白蛇が奥沢の田畑に水の恵みを与えていた』という湧水池から、1950年に移転してきたとか。

弁才天社に参拝することで、芸能や福徳、縁結びのご利益を受けることができます。

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本殿の右手には弁才天社へと続く「べんてん道」
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弁天様の祠
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池には有志の方がメダカを放してくれているとのこと。季節柄、落ち葉除けにネットが張られていました
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弁才天社側から本殿を見る。この小道の周りには「八幡小学校発祥之地」の石碑やお地蔵さんなどが建てられ、清々しさに満ちています

奥澤神社へのアクセス

目黒線の奥沢駅から徒歩約2分、または東横線・大井町線の自由が丘駅南口から徒歩約5分と、非常にアクセスの良い場所にあります。

おしゃれなまちとして知られる自由が丘のすぐそばにありながら、周辺も境内も驚くほど静か。落ち着いた雰囲気が漂っています。

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奥沢駅
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自由が丘駅
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ケヤキやクヌギ、シイノキなど豊かな樹木に包まれる社殿。境内にはいたるところに道標などの石碑があるのでゆっくりまわってみるのも一興です

<奥澤神社>
・住所:東京都世田谷区奥沢5-22-1
・アクセス:目黒線奥沢駅より徒歩約2分、東横線・大井町線自由が丘駅より徒歩約5分
・施設情報:初穂料などはすべて2026年1月時点の情報です

ちょっとひと息/寄り道スポット

自由が丘エリアに徒歩圏の「奥澤神社」。華やかにショッピングもいいけれど、たまには静かに、ゆったり。小さなカフェで社の緑を眺めつつ読書を楽しんだり、すぐそばの自由が丘エリアの散策を楽しんだり…。思い思いの時間を過ごしてみませんか?

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境内の横にあるロースタリー(焙煎所)兼コーヒースタンド「Chanoko Coffee Roastery」

<Chanoko Coffee Roastery>
・住所:東京都世田谷区奥沢2-12-6
・営業時間:10:30~19:00(休日は9:30~19:00)  年中無休(不定休)
https://www.instagram.com/chanoko_coffee_roastery/

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2023年11月に奥沢にオープンした「Pâtisserie chocolaterie L’art OKUSAWA(パティスリーショコラトリーラル奥沢)」

<Pâtisserie chocolaterie L’art OKUSAWA>
・住所:東京都世田谷区奥沢3-31-4
・営業時間:月~土曜11:00~19:00、日・祝日 11:00~18:00
・定休日:火曜
https://lart-okusawa.com/

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大井町線車庫跡地に開業した「トレインチ自由が丘」

<トレインチ自由が丘>
・住所:東京都目黒区自由が丘2-13-1および東京都世田谷区奥沢5-42-3
・営業時間:店舗により異なる
https://www.trainchi.tokyu-tmd.com/

<関連記事>トレインチ自由が丘では鉄道の廃材を再利用しています!

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取材・文:haruta kana(東急公式サイト編集部)

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