新中期経営計画

当社は、このたび2018年度を初年度とする、中期3か年経営計画(計画年度:2018年度~2020年度、以下、本計画)を策定しました。

当社および連結子会社では、2015年4月に現行の中期3か年経営計画をスタートさせ、ホームドア設置による鉄道の安全性追求、二子玉川ライズの全面開業や渋谷キャスト開業など沿線開発のさらなる推進、および電力小売事業・空港運営事業への参入や伊豆観光列車の運行開始といった、グループ経営資源を活かした取り組みを進めた結果、目標としていた経営指標を順調に達成できる見込みです。

一方、当社を取り巻く事業環境は大きく変化しています。人口動態の変化等に伴う深刻な人手不足、ECの隆盛などによる消費行動や顧客接点の変化、テクノロジーの進展による新たな事業機会の出現、およびグローバルレベルでの競争激化など、事業環境の変化へのスピード感をもった対応が必要です。

本計画では、鉄道事業において、安全・安定輸送の確保、混雑緩和など快適性向上に向けた取り組み、2019年度の東横線・田園都市線・大井町線へのホームドア設置完了を進めるほか、「渋谷ストリーム」「渋谷スクランブルスクエア東棟」「南町田グランベリーパーク」など、大型開発物件が順次開業を迎えます。当社は2022年度に創立100周年を迎えますが、本計画の3年間は、次の100年に向けた基盤を作りながら、新たな付加価値を創造する東急グループへの進化を遂げていく期間です。

本計画では、 “Make the Sustainable Growth”(持続可能な成長をめざして)というスローガンを定め、サステナブルな「街づくり」「企業づくり」「人づくり」の、「3つのサステナブル」の基本方針のもと、次の100年に向けて、既存事業や沿線外拠点を強化するとともに、当社の強みを活かすことのできる新規領域にも積極的に進出することで、激しい時代の変化の中でも、持続的な成長を続ける企業集団を目指します。

本計画の概要は次の通りです。

中期3か年経営計画の概要

1. 実施期間
2018年度を初年度とする3か年(2018年度~2020年度)
2. 基本方針
“Make the Sustainable Growth” (持続可能な成長をめざして)
 サステナブルな「街づくり」
 サステナブルな「企業づくり」
 サステナブルな「人づくり」
3. 重点施策
【1】「安全」「安心」「快適」のたゆまぬ追求(基幹たる鉄道事業の強靭化)
安全・安定輸送を実現するため、事故の未然防止や早期復旧の体制を強化するとともに、ホームドア設置や車両新造などのハード施策、情報配信や分散乗車の推進などのソフト施策により、遅延や混雑の低減・解消を図る。

【2】世界のSHIBUYAへ(“エンタテイメントシティSHIBUYA”の実現)
渋谷ストリーム、渋谷スクランブルスクエア東棟などの大規模再開発を確実に推進・開業させるとともに、エリアブランディングの取り組みにより、魅力あふれる渋谷を実現する。また、広域渋谷圏において事業機会を積極的に獲得することで収益の拡大を目指す。

【3】沿線価値・生活価値の螺旋的向上(グループ各事業の総合力発揮)
(1)沿線開発の推進
南町田グランベリーパークなど、地元・行政等と連携した総合開発により、沿線価値向上のさらなる向上を図るとともに、郊外のリモデルにより多様な世代が暮らすバランスのとれた沿線を実現する。

(2)リテール事業の再構築
業態集約・構造改革の推進、横串機能の強化による効率性・収益性向上に取り組むとともに、鉄道・不動産事業などとのさらなる連携により沿線価値向上、沿線人口の増加に寄与する。

(3)ICT・メディア事業のサービス拡充
「暮らしのIoT」などの「家ナカサービス」や、スマートフォン向けクレジット決済ソリューションなどの「街なかの店舗・サービス」を拡充させることで顧客接点の強化を進める。

【4】戦略的アライアンスによる事業拡大(グループ内外との共創)
連結およびグループ各社、さらにはグループ外との連携により、当社沿線のみならず、国内拠点エリア、アジア各都市への事業拡大を推進する。
(1)交流人口の取り込み
最適なパートナーとの連携により、東急ホテルズの新規出店や空港運営事業拡大を図るとともに、観光商材発掘と商品化を進め、拠点エリアの観光振興と交流人口の取り込みを進める。

(2)海外展開
進出済みのベトナム、タイ、オーストラリアを中心に新たな事業機会を獲得しながら、バランスのとれたポートフォリオを実現する。

(3)新たなビジネス分野、ビジネスモデルの探索
新時代のまちづくりを目指し、沿線をはじめとする既存市街地におけるライフスタイル、ワークスタイルをより豊かなものにしていくために、新たなテクノロジーを活用した事業を創出していく。

【5】ワークスタイル・イノベーションの進化(東急版「働き方改革」の展開)
働きがいがある仕事と働きやすい環境の整備、生産性向上とイノベーション創出により、「日本一働き続けたい会社」を実現するとともに、自ら実践した働き方改革を社会へも展開していく。

4. 全社経営指標
経営指標 2017年度
(見込)
2018年度
(計画)
2019年度
(計画)
2020年度
(計画)
東急EBITDA※ 1,743億円 1,750億円 1,845億円 2,064億円
営業利益 830億円 770億円 780億円 970億円
有利子負債/
東急EBITDA倍率
5.6倍 6.2倍 6.1倍 5.3倍

※ 営業利益+減価償却費+のれん償却額+固定資産除却費+受取利息配当+持分法投資損益

(参考指標)

自己資本利益率(ROE) 10.6% 7.2% 7.2% 8.4%

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