駒沢大学で楽しむ!「餅菓子×エスプレッソのマリアージュ」体験レポート

東急公式サイト編集部

2025/9/8

「餅菓子とエスプレッソのマリアージュが楽しめるお店があるらしい」という噂を聞きつけて、東急公式サイト編集部が訪れたのは駒沢大学駅。駒沢オリンピック公園や駒澤大学が有名なこのまちで、洋と和の新しい組み合わせに出会ったひとときをレポートします。

にぎわいと静けさが交わるまち、駒沢大学

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駒沢大学駅(東口)

東京都世田谷区上馬に位置する、田園都市線の駒沢大学駅。2025年3月には駅のリニューアル工事が完了し、新たな姿に生まれ変わりました。これは、東急と東急電鉄が進める、「Green UNDER GROUND」という田園都市線の地下区間にある5駅(池尻大橋駅・三軒茶屋駅・駒沢大学駅・桜新町駅・用賀駅)のリニューアルプロジェクトによるもの。

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駅周辺の街並みとのつながりを感じさせるデザイン、廃棄予定の駅係員の制服を再利用した什器、旧玉川線の廃材を利用したあしらい、茨城県・多摩産木材を活用した木造化――。リニューアルを経て、「Green」や「SDGs」をより一層感じられる駅になりました。

そして、駒沢大学駅を有するこのまちは、駒澤大学があることから学生さんも多く、一方で駒沢オリンピック公園や住宅街など、静かに過ごせるエリアもある、にぎわいと静けさが交わるまちです。

いざ体験!「餅菓子とエスプレッソのマリアージュ」

そんな駒沢大学のまちに「餅菓子とエスプレッソのマリアージュが楽しめるお店」があると聞いたのは、最近のこと。なんでも、テイクアウト専門の餅菓子屋さんで買ったお菓子を別のカフェで食べられるというのです。しかも、店主さん公認!

他の店舗で買った食べ物を店主さん公認で持ち込みできるとは、何やら“新しい”香り…。ということで、さっそくそれぞれのお店を目指してみましょう。

2022年オープンの新鋭餅菓子店「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」

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ひときわ目をひく「餅」の立て看板
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大きな窓が印象的で、素朴な佇まい

駒沢大学駅の「駒沢オリンピック公園東口・中央口」を出て、徒歩3分。駒沢大学駅前商店街の左手に「餅」の立て看板が見えてきました。ここが、今日の目的地のひとつ「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」です。

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定番の豆大福やおはぎのほか、季節限定の商品も
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羽二重餅が入ったぜんざい・あんみつなどもある

「KIKYOYA ORII」は、餅菓子専門店。餅菓子とはお餅を使った大福やおはぎのことで、店頭には当日の朝に仕込んだ餅菓子が並びます。お菓子は一つひとつ手仕込みのため数に限りがあり、商品が売り切れ次第閉店。

特に人気の商品は午前中に売り切れてしまうこともありますが、取り置きも可能です。取り置きを希望する場合は、こちらの予約フォームから申し込んでみてくださいね。(予約期限:来店日の前日18:30まで/来店当日の取り置きは要電話問い合わせ)

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家紋の桔梗とともに「SINCE1607」の文字が並ぶ

2022年にオープンしたという「KIKYOYA ORII」ですが、店頭には「SINCE1607」とあります。実は、こちらは三重県伊賀市に本店を構える「桔梗屋織居」の19代目が開いた新店舗なのです。

本店の創業が1607年(慶長12年)なので「SINCE1607」…ということは、400年以上続く“超老舗”。本店の「桔梗屋織居」と「KIKYOYA ORII」の関係を知らずに訪れて、「あの桔梗屋さんなの?!」と驚くお客さんも少なくないそうです。

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お店の看板商品でもあり、店長イチオシでもある「一九代目の豆大福」(340円 税込)
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ギフトボックスや紙手提げも用意されている
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「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」店主の中村弓哉さん(桔梗屋織居19代目)

店長 兼 菓子職人でもある19代目の中村弓哉さんにお話を伺うと、「手仕事を大事にしながら、落ち着いて商品を提供したい」という想いで駒沢大学のまちにお店を構えることにしたのだそう。

その想いに応えるように、開店から3年ほどでありながらすでにまちの方々からも愛されるお店になっています。「顔なじみのお客さんも増えて、駒沢大学というまちのローカルなコミュニティの一員になれている実感があります」と中村さん。自宅用はもちろん、大切なときのおもたせとして購入していくお客さんも多いといいます。

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整列する餅菓子たちを店員さんがピックアップしてくれる
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ワインにも合うという「白いちじくとマスカルポーネの大福」(490円 税込)

「滋賀羽二重餅」というもち米を使ってつくられる餅菓子は、ほとんどの日持ちが「当日中」です。なぜなら、時間が経つとお餅が固くなってしまうから。購入してすぐ食べていただくのが一番おいしいけれど、イートインスペースがない…ということで始まったのが、エスプレッソバー「vicinato」とのコラボレーション。

「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」で購入した餅菓子を「vicinato」で味わえるという、いわば店主さん公認の「持ち込みOKコラボ」です。

今回は看板商品の「一九代目の豆大福」と「白いちじくとマスカルポーネの大福」、夏季限定の「桃大福」と「枝豆大福」の4種類を購入。いちはやく、そしておいしく味わいたいという気持ちで、コラボレーション先のエスプレッソバー「vicinato」へと向かうことにしました。

餅菓子専門「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」
・住所:東京都世田谷区駒沢1-4-11
・営業時間:10:30〜18:30(売り切れ次第閉店)
・定休日:火、水曜(祝日の場合は営業)
・Instagram:https://www.instagram.com/kikyoya_orii_mochi/

日本では珍しいエスプレッソバー「vicinato」

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エスプレッソバー「vicinato」
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バースタイルの店内

ゲットした餅菓子を手にして、同じく駒沢大学駅前商店街にあるエスプレッソバー「vicinato」へ急ぎます。「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」から歩くこと約1分。あっという間に到着です!

「vicinato」は、2025年にオープンしたばかりの新しいお店。「本場イタリアにならって、日本では珍しいバースタイルを採用しています。出勤前にさっと立ち寄って、エスプレッソで気合いを入れていかれるお客さまも多いですね」と語るのは、店主の野阪駿平さん。エスプレッソ好きが高じて、IT系の本業のかたわら「vicinato」を運営しているのだそうです。

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エスプレッソを中心にスイーツやアルコールも販売
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ビスコッティ(120円 税込)

実はあまりエスプレッソを飲んだことがなく、エスプレッソ=カフェインが濃縮されていると思い込んでいた編集部。ところが、野阪さんによると、1杯あたりのカフェイン量は普通のコーヒーよりも少なめだそうです。

「エスプレッソは苦いという印象があるかもしれませんが、イタリアでは砂糖を入れて甘みを楽しむ方も多いです。それでも苦みが得意ではない方には、ホイップクリームをのせた『コンパナ』やアイスにエスプレッソをかける『アフォガート』もおすすめです」と野阪さん。

なるほど、エスプレッソの楽しみ方っていろいろあるのですね。さて、そろそろお目当ての「エスプレッソと餅菓子のマリアージュ」を楽しんでみましょう!

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エスプレッソマシンで丁寧に準備
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コンパナ(450円 税込)
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餅菓子とエスプレッソが勢揃い…!餅菓子用のお皿は貸し出してもらえる

ついに、ついに、餅菓子とエスプレッソのご対面です。餅菓子とエスプレッソは果たして本当に「合う」のか…?と思いながら頂いてみると、めちゃくちゃ「合う」…!これはまさにマリアージュ...!餅菓子などの和菓子にはお茶を合わせるのが普通だった人間にとっては、衝撃的な出会いです。

餅菓子はもちもちながら、とろける舌触り。お餅そのものはもちろん、桃もいちじくも枝豆も、すべての素材の味わいが濃厚です。枝豆と赤えんどう豆の「お豆チーム」は、粒が大きく塩気が効いています。桃といちじくのフレッシュさは特に際立っていて、果汁がしたたり落ちそうなほどジューシーでした。

ちょっと苦いエスプレッソをひと口、そして甘い餅菓子をひと口。苦みと甘みを無限ループして引き立て合うのが、編集部おすすめの食べ方です。

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本場イタリアにならって、お砂糖たっぷり
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カプチーノ(600円 税込)もオーダー

本場イタリアにならってお砂糖をたっぷり入れたエスプレッソは、溶け残ったお砂糖のジャリジャリ感がたまりません。ぜひ好みのお砂糖の量を見つけてみてくださいね。カプチーノはミルクのおかげでとてもまろやか。今日はちょっとマイルドにエスプレッソを楽しみたいな、という日におすすめです。

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大きな窓が印象的な店内。壁の塗料にもパナマのコーヒーの粉が練り込まれている
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カウンターにも“隠れコーヒー豆”

「もともと自分自身がコーヒー、特にエスプレッソが好きで、2年かけて場所を探してこのお店を開きました。だから、お店の壁にコーヒーの粉を練り込んだり、カウンターにコーヒー豆を埋め込んだり、コーヒーの焙煎大会の主催をしてみたり…と、いろいろなことに挑戦しています」

そう話してくれた野阪さん。店内に散りばめられた“こだわり”を見つけるのも、「vicinato」の楽しみ方のひとつです。

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「vicinato」店主の野阪駿平さん

今後の展望を伺ってみると、「vicinatoは、オフラインで人と人が繋がれる場所にしたいという想いも込めたお店です。エスプレッソを中心とした販売のほかに、夜の営業やイベントの開催、さまざまなお店やブランドとのコラボレーションなど、コミュニティとしての活動も徐々に増やしていけたらと考えています」とのこと。

これからもまだまだ挑戦が続きそうな「vicinato」。「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」とともに、駒沢大学のまちと人を盛り上げています。

vicinato
・住所:東京都世田谷区駒沢1-6-16
・営業時間:月〜金 8:00〜17:00/土日祝 9:00〜18:00
・定休日:不定休
・Instagram:https://www.instagram.com/vicinato_espresso
※餅菓子を持ち込む際は、ワンドリンクの注文が必要です。

駒沢大学のまちを盛り上げる2つのお店

同じ商店街の仲間というこ゚縁で知り合いコラボレーションをはじめた「KIKYOYA ORII 東京駒沢店」と「vicinato」。それぞれ2022年、2025年のオープンと、まだまだ新しいお店ですが、まちに溶け込み、常連さんの輪も輪もどんどんと広がっているようです。駒沢大学の駅やまちの変化とともに、ぜひ「餅菓子とエスプレッソのマリアージュ」の新しさも楽しんでみてください。

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取材・文:SABO(東急公式サイト編集部)

掲載店舗・施設・イベント・価格などの情報は記事公開時点のものです。定休日や営業時間などは予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。

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