
「砧公園(きぬたこうえん)」は世田谷区で最大級の東京都立公園です。都会に位置する公園とは思えないほど緑豊かで、子どもと楽しめる遊び場もいっぱい!今回は、家族で1日過ごせる、砧公園の楽しみ方をご紹介します。
砧公園はどこにある?

砧公園は、世田谷区の西部に位置しています。広さは約39万平方メートルと、都立公園としてもトップ10クラスの規模。約39万平方メートルといわれてもピンとこないかもしれませんが、東京ドーム約8個分と聞けば、その大きさに驚くのでは?
<砧公園の情報>
・住所 東京都世田谷区砧公園1-1
・TEL 03-3700-0414(砧公園サービスセンター)
・定休日・営業時間 無休・24時間営業
・URL https://www.tokyo-park.or.jp/park/kinuta/index.html

なお、砧公園へのアクセスは、田園都市線用賀駅より徒歩約20分。または、用賀駅で東急コーチバス(用22系統 美術館行き)に乗り、終点の「美術館」という停留所で下車しましょう。ただし、バスは1時間につき1、2本しかないので、事前に出発時刻のご確認を!
駐車場は236台(車いす用3台含む)が確保されていますが、土日・祝日は大変混雑するため、公共交通機関の利用がおすすめです。
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砧公園の施設と見どころ

砧公園には、季節を問わず楽しめるさまざまな施設や見どころがあります。ここでは、砧公園の各施設と見どころをご紹介します。
みんなのひろば

まずは、環八通り沿いにある風景の門近くの「みんなのひろば」へ行ってみましょう。2020年3月にオープンしたこの場所には、さまざまな年齢の子どもたちが楽しめる、たくさんの遊具があります。


砧公園「みんなのひろば」の遊具の特徴は、「ユニバーサル遊具」が設置されていること。ユニバーサル遊具は、車いすや歩行器を使っている子どもでも遊べる遊具や、背もたれや安全バー付きの遊具です。また、遊具周辺にはゴムチップ舗装が敷かれており、転んでもけがをしにくい構造になっています。
どんな子どもでも安全かつ安心に楽しめるので、小さなお子さん連れにはぴったりです!
芝生の広場

「みんなのひろば」で遊び疲れたら、ぜひ、園内各所にある芝生の広場でひと休みを。公園中心部の「芝生広場」「ねむのき広場」や公園西側の「ファミリーパーク」など、大小さまざまな芝生があるのが砧公園の特徴です。
広大な芝生は自然の地形を活かしたゆるやかな起伏があり、日当たりも抜群。空がとても大きく見えます。さらに、周囲を木々に囲まれており、木陰が多いのもうれしいところ。ピクニックをしたり、ボール遊びしたり。冬は凧揚げをするのも楽しそう!

ちなみにこの芝生の広場、春には約840本の桜に囲まれるのだとか…!お花見シーズンにお弁当を持参して訪れたいですね。「芝生広場」「ねむのき広場」に関しては、ペット同伴もOKです。
サイクリングコース

自転車で砧公園を訪れたファミリーには、サイクリングコースがおすすめです!
「ファミリーパーク」の外周1.75キロメートル(一方通行)のサイクリングコースは、アップダウンや無数のカーブがあり、自然豊かな森の中を気持ちよく走り抜けられるコースになっています。
サイクリングコースといっても、サイクリストがロードバイクでびゅんびゅんと飛ばす、いわゆる自転車専用道ではありません。この道にはランニングやジョギングをしている人のほか、犬の散歩をしている人もいます。自転車にようやく乗れるようになったお子さんと、安全にのんびりと走れるのがありがたいと感じるのではないでしょうか。

「うちの子どもはまだ、自転車にうまく乗れなくて…」と不安を抱えるファミリー向けには、自転車の練習場である「チリリン広場」がおすすめ。補助輪を外した自転車で、しっかり練習できますよ。

なお、公園内に自転車を借りられるレンタサイクルサービスは用意されていないので、くれぐれもご注意を。また、自転車を「ファミリーパーク」内の芝生に持ち込んだり、走らせたりすることは禁止されています。
バードサンクチュアリ

緑豊かな自然にがっつり触れたいとお考えなら、「ファミリーパーク」より西側に位置している、池を囲んだ一帯「バードサンクチュアリ」へ足を運んでみてください。

「バードサンクチュアリ」はその名の通り、野鳥の聖域。シジュウカラやカワセミのほか、オナガなどの野鳥を観察することができます。観察のポイントなども掲示されているので、初心者でも安心して楽しめるはず。

砧公園では野鳥観察会が開催されることもあるそうなので、お子さんが近頃、鳥や動物に興味を持っているというご家族は、一度参加してみては?
有料スポーツ施設

砧公園には、小サッカー場と野球場といった有料スポーツ施設もあります。
人工芝が敷き詰められた小サッカー場や、砧公園の端っこにある野球場は、トイレ・シャワーや自動販売機も備わる本格的なもの。

いずれも夜間照明がLED化され、夜の練習や試合でも明るさを実感できるでしょう。我が子の応援にも熱が入りそうですね。
売店(休憩所)

砧公園の敷地内には、「パークス砧美術館前店」「パークス梅園前店」という売店が2店舗あります。急に思い立ったピクニックで、食べ物を調達し忘れた…!ということがあっても安心です。
「パークス砧美術館前店」は店内席だけでなくテラス席もあり、コーヒー・パンやアイスクリームのほか、ビールも優雅に楽しめるのが魅力的。一方で「パークス梅園前店」には、名物として「きぬた焼」というたぬきの焼印が押された、かわいい今川焼が販売されています。砧公園両方の売店を訪ねてみるのも楽しいかも!
いずれの売店も、桜と紅葉の季節には行列必至。ご利用はお早めに!
砧公園の周辺施設
砧公園の周辺には、家族で楽しめるさまざまな施設があることをご存じですか?ここでは、砧公園の周辺施設についてご紹介しましょう。
世田谷美術館

世田谷美術館は、砧公園内に位置する区立美術館です。特徴的な建物は、全国のさまざまな美術館建築を手掛けた建築家・内井昭蔵の設計によって、1986年にオープンしたもの。砧公園の豊かな自然の中に、建物は見事に調和しています。
中に入ってみれば、まるで不思議な国の迷宮のようで、子どもには新鮮に映るかも。ジャン=ミシェル・バスキアやアンリ・ルソー、横尾忠則といった画家の作品に出合うことで、もしかして我が子の新しい才能が目覚めるのでは!?
大蔵運動公園

砧公園の西門を出て、大蔵通りを渡ったところには「大蔵運動公園」があります。陸上競技場やゴルフ練習場などのスポーツ施設が充実したスポットですが、実は国鉄C57形蒸気機関車が置いてある児童園があったり、アスレチック広場があったりと、子どもによっては砧公園よりも楽しめるかも…?

夏季には、屋外プールも営業しています。ウォータースライダーや流水プールで、子どもと思いっきりはしゃぐのもアリです。
東京農業大学「食と農」の博物館

砧公園から徒歩で20分ほどの「東京農業大学『食と農』の博物館」は、「食と農」のこれまでと現在、そしてこれからが学べる博物館。剥製標本から農業機械まで、バリエーション豊かな展示物が並んでいます。
また、大型展示温室「バイオリウム」では、「ワオレムール」などのかわいいマダガスカルの原猿類や、巨大な「ケヅメリクガメ」の散歩風景に出合えます。
すべて入館料が無料なのもうれしいポイントです。駐車場が併設されていないのと、日曜日・祝日などは休館なので、くれぐれもお気をつけて。
フラワーランド(瀬田農業公園)

「花づくりのできる公園」として1986年に開設されたのが、砧公園南の住宅街に位置する「フラワーランド(正式名称:瀬田農業公園)」です。

大きな花壇やバラのトンネル、藤棚などがあり、季節の花々を鑑賞可能です。区民ボランティアの方々が手入れをしているのもすてきなポイント。
「フラワーランド」では園芸相談や園芸講習会なども開催されており、お子さんといっしょにガーデニングをやりたい!という夢をひそかに持っているファミリーには、うってつけの場所ですよ。
砧公園を家族で満喫しよう

砧公園は、都内でも屈指の規模の都立公園です。小さな子どもを安心して遊ばせる遊具や、豊かな自然に触れられるサイクリングコースなど、1日いても飽きることはないでしょう。
そんな砧公園は、用賀駅から徒歩かバスでアクセス可能な好立地にあります。桜や紅葉の季節には、砧公園にお出かけしてみてはいかがでしょうか?
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撮影・文:スズキモトキ(東急公式サイト編集部)
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