
ある日、東急公式サイト編集部が降り立ったのは大井町線の下神明駅。所在地は品川区(大都会!)ですが、あまりよく知らないとか、降りたことはないという方の方が多いかもしれません。そんな下神明の駅前にシンボルとして佇むのが「神明児童遊園」です。タコ公園の元祖といわれることもある公園で、ひとときを過ごしてみました。
下神明の「タコ公園(神明児童遊園)」ってどんな場所?

下神明駅の駅を出てすぐの場所で「タコ公園」として愛されているこの公園、正式には「神明児童遊園」といいます。開園は2010年なのでけっこう新しいのでは…?と思いきや、地元の方から長〜く愛される歴史ある公園なんです。
というのも、この公園はもともと1964年に別の場所で開園しています。周辺の工事のために2007年に閉園して、現在の場所に復活したのが2010年です。およそ60年の歴史があり、ずっと地域のこどもたちを見守りつづけてきたんですね。

駅前に位置する公園なので、線路も目の前。東海道新幹線などの車両が間近に見えるので、電車好きな方にもおすすめです。

ちなみに、公園から歩いて数分のところには東海道新幹線・大井町線・JR(湘南新宿ライン・横須賀線)の3路線が行き交う立体交差もあります。タイミングがいいと、3つの車両が同時に走っていくところも見られるそうです。
鎮座するのは2匹のタコ

現在の神明児童遊園に鎮座するタコは、高さが約4.5メートルの「大ダコ」と約2メートルの「小ダコ」の2匹。「大ダコ」は旧公園からの移設を計画していたものの、老朽化が原因で移設が叶わず、現在の公園に新設されました。なんと、「大ダコ」の撤去のときにはお別れ会が開催されたそうです。タコ、愛されすぎ…!

「小ダコ」は旧公園からそのまま移設されているので、サイズは小さいけれど、「大ダコ」よりも年季が入っています。足の塗装の剥がれ具合は、たくさん遊ばれている証です。
このタコ、見たことある…。

神明児童遊園で「大ダコ」に対峙した編集部は気づきました。「このタコ、見たことある…」。それもそのはず、編集部スタッフの地元 足立区にもタコ公園があるんです。ためしに足立区の「千住ほんちょう公園」のタコと見比べてみると、千住のほうがカラフルな塗装ではあるものの、造形はそっくり!
調べてみると、神明児童遊園と千住ほんちょう公園のタコは同じ会社で作られた可能性があるのだそう。なるほど、どうりで似ているわけです。まさかこんなところで「きょうだいタコ」に出会えるとは思いもしませんでした。
ちなみに、「神明児童遊園」にも足立区にも、「タコ型遊具やタコ公園の元祖である」という説があるそうです。足立区に確認したところ、この説には諸説あり、元祖がどこなのかははっきりしないとのことでした。
「大ダコ」はスリリングな急角度が魅力のすべり台

せっかく来たのだから遊びたい!と思ったのですが、「大ダコ」の対象年齢は12歳まで。完全にアウトです。そこで、下から観察。これはなかなかの急角度です。こどもたちが笑顔で滑り降りるようすが目に浮かびます。

裏側にまわると、登って遊ぶのによさそうな足場や階段があります。登ったり滑ったりがむずかしいときは、トンネルくぐりやちょっとしたかくれんぼだけでも充分たのしめそうです。
「小ダコ」はタコ感&躍動感が魅力の遊具

「小ダコ」は足が8本しっかり生えていて、より本物のタコ感が強い造形です。曲がりくねる足の躍動感がすごい。頭には黄色い輪っかとV字を冠していますが、これはなんだろう…おしゃれアイテム…?なぜか神々しさを感じます。

「大ダコ」はすべり台ですが、「小ダコ」は登ったりぶら下がったりして遊ぶスタイルのようです。頭の上はスパッと平面になっているのですが、これはてっぺんまで登って遊べるようにするための設計なのかもしれません。
下神明のまちとタコの歴史に触れて
今回は、下神明の駅前でまちやこどもを見守りつづけてきた「タコ公園(神明児童遊園)」を訪れました。60年に渡って愛されてきたタコの歴史に思いを馳せたり、地元との意外なご縁に感激したり。ノスタルジックな時間を過ごすことができました。みなさんも、ぜひ足をはこんでみてくださいね。
下神明児童遊園
所在地:東京都品川区二葉1-4-25
アクセス:大井町線「下神明駅」または東急バス「二葉一丁目」下車
--
取材・文:SABO(東急公式サイト編集部)
掲載店舗・施設・イベント・価格などの情報は記事公開時点のものです。定休日や営業時間などは予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。
