
日本の旬果実を味わう、ジューシースイーツ
「nomaru」は「農を◯にする(良くする)」と「normal」をかけた造語。食と農をつなぎ、農作物を余さず楽しんでほしいと店名に掲げた。母体は「ミガキイチゴ」を手がける宮城の農園。果物ありきの生産者目線で、きび糖や全粒粉のやさしい風合いを味方に、シンプルに、でも細やかに果物の持ち味を引き出す。
愛くるしい“ふくら雀”はバターサンドだが、ドライでなくフレッシュフルーツを挟むとは珍しい。果物は季節替わりで、今はちょうど「ミガキイチゴ」。“食べる宝石”と称される美しい赤は、完熟して摘んだ証しで、甘さと香りをぎゅっとたたえている。包装や生育方法を研究し、完熟でも輸送できるよう工夫された賜物だ。
クッキーは全粒粉タルト生地で、サクホロ香ばしく砕ける。バタークリームはホワイトチョコでコクを出しつつ、イタリアンメレンゲ入りで軽やか。頬張ればイチゴの甘酸っぱさと三位一体となり調和する。ワンハンドでみずみずしい旬を味わおう。
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左/「完熟いちごのフレッシュバターサンド」1個¥390。豊かさや幸運の象徴でもある“ふくら雀”のデザインは、ギフトにぴったり。イチゴは6月頃まで。
右/全粒粉ときび糖のふわふわ生地とクリームに、「ミガキイチゴ」がたっぷりの「完熟いちごのショートケーキ」¥580。サイドにまぶしたアーモンドの香ばしさがアクセントに。生菓子に使われる果物は季節によって変わる。この時期は、びわやブルーベリー、アンズ、サクランボを使ったスイーツも予定。
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■nomaru bake(ノーマルベイク)
・住所:世田谷区太子堂5-8-3
・電話:03-6820-4319
・営業時間:10:00~18:00
・休:火
・三軒茶屋駅から徒歩7分
chico ◉チコ
スイーツライター、コーディネイター。ガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。共著書に、『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。
(撮影=福井 馨・スタイリング=田口恵美・文=chico)
※この記事は2025年6月号の内容を再編集しています
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「ラテン語で“あいさつ”のこと。人々が出会い、行き交う場(駅)を象徴しています。東急線沿線は、まだまだ意外な街の表情や人々の魅力にあふれています。
「SALUS」は、単なる沿線紹介にとどまらず、「やってみよう」「行ってみよう」と思える魅力やアイデアを、読者の方へお届けします。さまざまな切り口から暮らしの楽しみ方を提案し、新たな世界との出会いや発見のきっかけになることを目指します。
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