ハレの日レストラン

加賀料理 やまぐち/新丸子の名店紹介

SALUS

2025/7/9

特別なときや食を心から愉しみたいときに訪れたい名店を紹介する、「ハレの日レストラン」。今回は、新丸子の一軒をご紹介します。

※この記事は「SALUS」2025年6月号の内容を再編集しています

【加賀料理 やまぐち】雪国・石川に根付いた郷土料理の滋味深い味

 石川県の南西端で、福井県と隣接する加賀。北陸屈指の温泉郷として知られる加賀の郷土料理は、豪雪地帯という厳しい気候で育まれた食文化=保存食を取り入れているのが特徴だそう。

「やまぐち」は、日本一として有名な石川の旅館「加賀屋」、今はなき「加賀屋東京店」で料理の研鑽を重ねてきた店主の山口利和さんが2000年に創業。料理について山口さんに尋ねると、「加賀料理を、今の時代に合わせてアレンジしています。石川には金山があるので、金箔を使った器や、九谷焼という伝統の色絵の陶磁器などに盛り付ける華やかさのある料理でもあります。うちでは、鱧(はも)をはじめ、できるだけ石川から取り寄せた食材で作ります」。

こちらの名物は、家庭やお店によってさまざまなスタイルがある治部煮。「鶏肉や鴨肉に小麦粉をつけて具材と一緒に煮るのが家庭で食べる味なんです。うちは、加賀屋と同じ作り方で炊き合わせにします。今日は、鴨肉のおだしと、ほかの食材のおだしを合わせだしにしたものに、小麦粉でしっかりめのとろみをつけています」と山口さん。
 八寸や治部煮などの料理に合わせる日本酒は、北陸3県から厳選した銘柄が常時種以上。とりわけ、石川の元献上蔵が酒造する、かつての大名の名を冠した特別純米酒「前田利家公」は堪能すべき1本です。

2506_harenohi_yamaguchi_02_02_STK3119.jpg

2506_harenohi_yamaguchi_03_STK3159.jpg

2506_harenohi_yamaguchi_04_STK3176.jpg

○「おまかせ会席」(雪会席¥11,000)の一例。炊き合わせにした「治部煮」。鱧と梅そうめん、じゅんさいの「お吸い物」。能登もずくや加賀の生湯葉などを盛り合わせた「八寸」、日本酒「前田利家公」(1合¥1,600)。内容は仕入れ状況により変わります。
○和の設えが落ち着ける店内は、4人がけから10人がけまでテーブル席の個室が中心。

■加賀料理 やまぐち
住所:川崎市中原区新丸子東1-835-8 パルテンザ新丸子1階
電話:044-411-6693 
営業時間:11:00~14:30/17:00~23:00 ※おまかせ会席は、ランチ・ディナーともに3日前までの予約制。 
休:不定休 

SALUSとは?

「ラテン語で“あいさつ”のこと。人々が出会い、行き交う場(駅)を象徴しています。東急線沿線は、まだまだ意外な街の表情や人々の魅力にあふれています。

「SALUS」は、単なる沿線紹介にとどまらず、「やってみよう」「行ってみよう」と思える魅力やアイデアを、読者の方へお届けします。さまざまな切り口から暮らしの楽しみ方を提案し、新たな世界との出会いや発見のきっかけになることを目指します。

掲載店舗・施設・イベント・価格などの情報は記事公開時点のものです。定休日や営業時間などは予告なく変更される場合がありますのでご了承ください。

SALUS

「SALUS」は、単なる沿線紹介にとどまらず、「やってみよう」「行ってみよう」と思える魅力やアイデアを、読者の方へお届けします。さまざまな切り口から暮らしの楽しみ方を提案し、新たな世界との出会いや発見のきっかけになることを目指します。

加賀料理 やまぐち/新丸子の名店紹介 | 東急・東急電鉄公式サイト