未来の社会課題を想定し、バックキャスト思考で新たなライフスタイルの構築につながる事業創出を目指してい ます。地球環境にやさしい未来の循環型社会を意識した「超循環型社会プロジェクト」、まちづくりDX実現の一端を 担う「XR※プロジェクト」などのテーマを設定して取り組んでいます。※クロスリアリティ。VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)といった技術の総称。東急グループのアセットを生かしたスタートアップ企業などとの共創プラットフォームを運営しながら、持続的なイノベーションエコシステムの構築を目指します。2023年度のDemo Dayでは、パイナップルの葉や茎から繊維を生み出し農家の収入源を創出する仕組みを構築する「株式会社FOOD REBORN」が東急賞を受賞しました。東急電鉄をはじめとする東急グループ各社との連携により、脱炭素・循環型社会の推進や、“環境と調和する街”の実現を目指していきます。TAPでは東急グループの強みやアセットを生かした実証実験を通じ、新たな事業の創出を推進していきます。オープンイノベーションを通じて価値観の変化や多様化に対応し、当社ならではの新しいソリューションを創造し続けることで、世界が憧れるまちづくりを推進していきます。複合発酵設備「東急アライアンスプラットフォーム 2023 Demo Day」 授賞式の様子2023年9月、当社は、JR東日本スタートアップ、小田急電鉄、西武ホールディングスと共同で、スタートアップ企業の技術やアイデアを社会実装まで昇華させることを目的とした鉄道横断型社会実装コンソーシアム「JTOS」を発足しました。各社が有する駅や鉄道、不動産などの経営資源、情報資源を掛け合わせた実証実験フィールドを提供し“未来の当たり前”の創造を目指します。第1弾はバイオーム社といきものコレクションアプリ「Biome」内でネイチャーポジティブ※イベントを、実証実験として合同開催しました。第2弾はLuup社と電動マイクロモビリティのシェアリングサービスを活用した実証実験を観光地で実施しています。第3弾はgrow&partners社と「一時保育」サービスが日常的な存在となるよう「駅いく」の実証実験を行いました。 第4弾ではHelloWorld社と国際交流を促すプログラムを実証実験として開催しています。※ネイチャーポジティブ:企業・経済活動による環境への負荷を抑え「生物多様性を含めた自然資本を回復させる」ことを目指す取り組み。47超循環型社会プロジェクト2023年2月に宮古島熱帯果樹園まいぱりで、複合発酵技術を活用した水資源の循環システム導入に関する実証実験を開始しました。この取り組みは、当社、長大、東建産業の3社で、循環型社会の構築・生物多様性の保全を目指して実施するもので、まいぱり敷地内の施設から排出される下水を、塩素などの化学薬品を一切使用せず、発酵技術で浄化させる複合発酵設備で処理し、トイレの洗浄用水などに再利用しており、現在、施設の上水使用量を30%程度削減することに寄与しています。東急アライアンス プラットフォーム(TAP)東急グループの幅広い顧客接点とアセットを活用した事業共創、および東急グループが抱える課題解決を通じた事業変革を目指すとともに、渋谷を中心としてスタートアップの持続的な成長を支えるイノベーションエコシステムを構築することを目指します。「SHIBUYA Q DAO (シブヤ キュー ダオ)」 2023年10月、渋谷のWeb3スタートアップ企業であ るPBADAO、SHINSEKAI Technologies、PARDEYと共に、渋谷の街でNFTを活用しリアルとデジタルを組み合わせた新たな体験を提供する「SHIBUYA Q DAO」 をスタートしました。参加証となるNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)とカード型ハードウォレットのセットを購入することにより、新しいエンターテイン メント体験や優待などが受けられるものです。飲食店などへの来店で集めたNFTを、実際の商品と交換できるイベントへの参加などのほか、渋谷の街の落書き消しなどの活動に参加した特典としてのNFT付与もあります。鉄道横断型社会実装コンソーシアム「JTOS(ジェイトス)」新たな事業領域の探索オープンイノベーション
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