TOKYU CORPORATION 2023-2024
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※ 住まいから歩ける範囲内に暮らしに必要な機能が整い、誰もが安心して住み続けることができるまちの姿。2012年4月に横浜市と締結し、2017年4月および2022年4月に更新した「次世代郊外まちづくり」の推進に関する協定に基づき、多摩田園都市を含めた郊外住宅地が抱えるさまざまな課題(高齢化、人口減、老朽化、コミュニティーの希薄化など)を、産・学・公・民の連携、協働によって解決し、持続可能なまちづくりを推進するプロジェクトです。「コミュニティ・リビング※」の具現化を目指し、2017年5月には「次世代郊外まちづくり」の情報発信や活動拠点の場として「WISE Living Lab」を開設。2018年 10月には、分譲マンション「ドレッセWISEたまプラーザ」の低層部に「多世代コミュニティ交流機能」「身近な就労機能」「子育て支援機能」が導入された地域利便 施設「CO-NIWAたまプラーザ」を整備するとともに、「一般社団法人ドレッセWISEたまプラーザエリアマネジメンツ」を設立し、同施設を拠点としたエリアマネジメント活動にも取り組んでいます。さらに「自律分散型都市構造」の実現を目指し、地域課題の解決をテーマにした起業や社会活動への参加につなげる支援や、「働く場」の創出、企業活動との 連携などの取り組みを進めています。2021年度には 「働く場」として青葉台郵便局の空き区画を活用した会員制の地域交流拠点、「スプラス青葉台」、2023年 1月には、たまプラーザに当社が保有する建物の1階 部分をリニューアルして、オフィスとシェアキッチンを 併設した「grow up commons」をオープンしました。土・日・祝日はオフィス区画もシェアキッチンのイート インスペースとして利用することで、空間の最有効活用を図り、街のにぎわいを創出します。今後は「田園都市で暮らす、働く、楽しむ」をテーマに、自由で豊かな新しいライフスタイルの実現に向け、これまでの活動で生まれた人とのつながりなどの地域資源を生かしながら、沿線での取り組みを推進していきます。パークフェスタで行ったアウトドアオフィス体験(2022年11月)当社は2022年、多摩田園都市エリア(田園都市線梶が谷駅~中央林間駅)のうち、横浜市青葉区・川崎市宮前区周辺エリアにおいて、生活者起点で取り組む新たな郊外のまちづくりとなる「nexus(ネクサス)構想」を始動しました。この構想は、郊外における生活者起点での自由で豊かな暮らしを実現するために、職・住・遊・学が近接・融合した自律分散型のまちづくりを具現化する「歩きたくなるまち(Walkable Neighborhood)」を目指すものです。この構想の推進にあたっては、当社単独で取り組むのではなく、構想に共感をいただいた企業や行政をバディ(仲間)と捉え、多様なバディと連携し、生活者起点のサステナブルな地域ネットワークを構築します。第1弾拠点として2022年4月に川崎市と横浜市の市境近辺にある虹ヶ丘、すすき野エリアに「nexusチャレンジパーク早野」を開業。シェアリング型のコミュニティーIoT農園や焚き火エリア、イベントスペースなどの多目的利用が可能な空間をつくり、地域住民が日常的に自由に活用できる場として運営し、住民、農家や学校、そして企業や行政などのバディが集まってつながり、生活者起点での魅力的な街の仕掛けづくりに挑戦しています。また、バディとの連携においては、2023年2月に桐蔭 学園、横浜市、東急電鉄、当社の4者で、日本初の公共 空間におけるペロブスカイト太陽電池の実証実験を 青葉台駅で実施したほか、nexusチャレンジパーク早野では、郊外における土地のミクストユース(複合利用)による生活利便の向上に向けた移動販売の実証実験や、東急バスと連携した自動運転車両の実証実験を実施 しました。今後も多摩田園都市エリアにおいて、それぞれの地域の特徴を生かしながら「農と食」「資源循環」「エネルギー」「モビリティ」「ウェルネス」といったサステナブルテーマに沿った実証実験などを通じて、沿線の課題解決を図りながら、自律分散型まちづくりの実現を目指します。nexusチャレンジパーク早野25たまプラーザ・青葉台 次世代につなぐ、未来のまちづくり 「次世代郊外まちづくり」多摩田園都市多摩田園都市エリアnexus構想沿線を中心とした街の活性化事業

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