TOKYU CORPORATION 2017-2018
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万が一、不測の事態が発生したときには、冷静かつ迅速・的確に事故の処理ができるよう、日頃からさまざまな訓練を行っています。異常時運転取扱訓練春と秋の年2回、職場ごとに異常時運転取扱訓練を実施しています。駅係員は、後続列車や対向列車を緊急に停止させる列車防護、ポイントが故障した場合を想定した信号係員による手動操作、ホーム案内時の列車緊急停止合図などの訓練を行っています。また、 運転士と車掌は、列車防護、負傷者の救護、運輸司令所への連絡通報、車両故障が発生したときのための車両連結訓練などを行っています。事故·災害対策本部設置・対応訓練年2回、社長以下役員、および社員が参加して、万が一の事故・災害発生時に迅速かつ適切に対応ができるよう、対策本部の設置と対応訓練を実施しています。運転事故総合訓練鉄道事故が発生した際の併発事故の防止、負傷者の救護、関係部署への連絡通報、お客さまの避難誘導、復旧作業などを迅速、確実に行うためのもので、年1回実施しています。車両からの避難誘導訓練緊急事態発生時、駅間停止をした場合にお客さまを車両から安全に避難誘導できるように、列車の最前部と最後部に非常梯子を搭載しており、日頃から訓練を実施しています。※列車側面に搭載している車両もあります。消防署、警察署などと連携した訓練社内の定期的な訓練だけでなく、消防署や警察署と連携したお客さまの避難誘導、応急救護などの訓練を各職場単位で実施しています。また、相互直通運転を実施している他社との合同訓練も実施しています。地下区間での避難誘導訓練2017年3月11日終電後、東横線反町駅〜横浜駅間において、鉄道事業本部による大規模地震対応事業継続計画に基づき、大規模地震を想定した訓練を実施しました。これは地下区間での地震発生に伴う駅間停車列車における避難誘導の対応力強化と、運輸司令所、乗務員と駅係員との連携による避難誘導時における相互理解を目的に実施したものです。気象情報などの集中監視システム運輸司令所には東急線沿線の気象情報などの集中監視システムを設置しており、東急線各所に配備した地震計や風速計、雨量計、積雪計の情報を集め、必要に応じて警戒体制を各部門に指示しています。早期地震警報システム東急線全線に、大規模地震発生時の被害を防止または軽減するための「早期地震警報システム」を導入しています。これは、地震の初期微動(P波)を観測し、その後に来る大きな揺れ(S波)の規模や到達時間を事前に知らせる気象庁の「緊急地震速報」を受信して、震度4以上の大規模地震が予想される場合には、全列車に一斉通報し、運転士のブレーキ操作により列車を緊急停止させるシステムです。緊急事態に備えたさまざまな訓練自然災害に備えた対策脱線した車両の復旧訓練歪んだ線路(軌道)の整正訓練気象情報集中監視システム画面(風速)鉄道部門における訓練の様子国土交通省の通達に基づき、構造物および、列車運行に必要な信号設備や電気設備などの耐震補強を進め、通達に基づく補強対象工事は全て完了しました。構築以来、数十年を経過した構造物(高架橋、トンネルなど)に対しては詳細調査を実施し、予防保全を目的とした長寿命化工事を順次行っています。高架橋、橋梁、トンネル、駅施設の耐震補強工事耐震補強工事中の高架橋正面非常梯子を使用した避難誘導の様子19

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