TOKYU CORPORATION 2016-2017
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万が一、不測の事態が発生したときには、冷静かつ迅速・的確に事故の処理ができるよう、日頃からさまざまな訓練を行っています。異常時運転取扱訓練年2回、職場ごとに異常時運転取扱訓練を実施しています。駅係員は、後続列車や対向列車を緊急に停止させる列車防護、ポイントが故障した場合を想定した信号係員による手動操作、ホーム案内時の列車緊急停止合図などの訓練を行っています。また運転士と車掌は、列車防護、負傷者の救護、運輸司令所への連絡通報、車両故障が発生したときのための車両連結訓練などを行っています。事故·災害対策本部設置 対応訓練年2回、社長以下役員、および社員が参加して、万が一の事故・災害発生時に迅速かつ適切に対応ができるよう、対策本部の設置と対応訓練を実施しています。運転事故総合訓練鉄道事故が発生した際の併発事故の防止、負傷者の救護、関係部署への連絡通報、お客さまの避難誘導、復旧作業などを迅速、確実に行うためのもので、年1回実施しています。車両からの避難誘導訓練緊急事態発生時、駅間停止をした場合にお客さまを車両から安全に避難誘導できるように、列車の最前部と最後部に非常梯子を搭載し、日頃から訓練を実施しています。列車側面に搭載している車両もあります。消防署、警察署などと連携した訓練社内の定期的な訓練だけでなく、消防署や警察署と連携したお客さまの避難誘導、応急救護などの訓練を各職場単位で実施しています。また相互直通運転を実施している他社との合同訓練も実施しています。3.11震災対応訓練2012年から毎年3月に、震災対応訓練を行っています。「東日本大震災」を風化させないことと大規模地震発生時の被害を最小限に食い止めることを目的とした訓練で、当社線内で強い地震が発生し鉄道施設に甚大な被害が起きたことを想定して実施しています。この訓練では、列車·電車の一斉停止訓練のほか、社員の安否確認や災害用電話の通話試験、施設点検を行っています。気象情報などの集中監視システム東急線沿線の気象情報などの集中監視システムを、運輸司令所に設置しています。東急線各所に配備した地震計や風速計、雨量計、積雪計の情報を集め、必要に応じて警戒体制を各部門に指示します。早期地震警報システム東急線全線に、大規模地震発生時の被害を防止または軽減するための「早期地震警報システム」を導入しています。これは、地震の初期微動(P波)を観測し、その後に来る大きな揺れ(S波)の規模や到達時間を事前に知らせる気象庁の「緊急地震速報」を受信して、震度4以上の大規模地震が予想される場合には、全列車に一斉通報し、運転士のブレーキ操作により列車を緊急停止させるシステムです。緊急事態に備えたさまざまな訓練自然災害に備えた対策脱線した車両の復旧訓練救急隊によるトリアージ訓練気象情報集中監視システム画面(風速)春季訓練の様子国土交通省の通達に基づき災害時の復旧困難性なども考慮して、順次耐震補強工事を行っています。また、 構造物だけでなく列車運行に必要な信号設備や電気設備などの耐震補強も進めています。さらに、構築後数十年が経過した構造物(高架橋、 トンネルなど)に対し詳細な調査を実施し、予防保全を目的とした長寿命化工事を行っていきます。高架橋、橋梁、トンネル、駅施設の耐震補強工事耐震補強工事中の高架橋正面非常梯子を使用した避難誘導の様子18

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