第10回東急グループ環境賞 東急グループ全体で環境への取り組みを推奨し、すぐれた活動を表彰することで、環境活動の強化およびノウハウの共有を進めています。

東急グループ環境賞は、2000年度より当社内で行っていた環境表彰制度を東急グループ全体に対象を広げたもので、2008年度に創設しました。この賞を通じて、グループ社員一人ひとりの環境への自覚と取り組み意識を高めるとともに、すぐれた取り組みをグループ内に周知することで、東急グループの環境への取り組みを推進することを目的としています。

第10回表彰案件の選定プロセス

環境賞 1件

公園の中のオフィス「日比谷パークフロント」
~日本の“はたらく”を緑でデザインする~

東急不動産株式会社 都市事業ユニット都市事業本部 ビル事業部 事業企画グループ

脳科学者の茂木健一郎氏他参画「Green Work Style Project」の第1弾物件「日比谷パークフロント」が、2017年5月に竣工しました。日比谷公園に近接する立地を生かし、公園の緑と調和する100種類以上の植栽を建物内外に配置。常に自然を感じられる「公園の中のオフィス」をコンセプトに、植物の力によるオフィスワーカーのストレス軽減や生産性の向上、コミュニケーションの活性化などを追求しました。また、1階敷地内の通路には緑豊かなパブリックスペースも創出し、街の賑わいや歩行者ネットワークの形成に寄与しています。また、良好な状態であった既存地下躯体を利用したことで、廃棄物処理を36,408m3削減し、環境負荷軽減にも大きく貢献しました。

  • スカイガーデン(屋上庭園)

    スカイガーデン(屋上庭園)

優秀賞 4件

分譲マンションの省CO2推進プロジェクト

株式会社東急不動産R&Dセンター
東京都市大学
東急不動産株式会社
株式会社東急コミュニティー

「ブランズシティ品川勝島」外観

「ブランズシティ品川勝島」外観

「ブランズシティ品川勝島」は、国土交通省「平成25年度(第2回)住宅・建築物省CO2先導事業」に採択された「東急グループで取り組む省CO2推進プロジェクト」の基幹物件として、世界初の集合住宅用エネファームの全戸採用で消費電力の約4割をカバーし、CO2排出量を約2割削減。J-クレジット認証※を受け共用部の電気使用量の一部とオフセット(相殺)するなど、さまざまな省CO2に取り組み、その効果を産学連携で検証しています。他にも「エコな暮らし方塾」などを開催し、住民の省エネ生活をサポートしています。また「ABINC認証(いきもの共生事業所認証)」取得、「品川区みどりの顕彰制度 緑化賞」受賞など、緑化への取り組みにも評価を得ています。

※J-クレジット認証:省エネルギー機器の導入や森林経営などの取り組みによる、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。

東急建設のZEBチャレンジ~技術研究所のゼロ・エネルギー・ビル改修への挑戦~

東急建設株式会社 建築事業本部 設備統括部 設備設計部
         建築事業本部 設計統括部 建築設計部
         技術研究所

改修によりZEB化された技術研究所外観

改修によりZEB化された技術研究所外観

築25年の自社技術研究所をZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化する改修工事を行いました。「外部熱負荷の徹底低減」「独自のトリプルハイブリット熱源」「先進的な水素利用」を技術的テーマとし、国内トップレベルの73%のエネルギー削減を実現。2017年度にはBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)のZEB Ready認証を取得しました。今回導入したCO2フリーの自立型水素エネルギー供給システムは、民間事業としては国内初の取り組みで、太陽光発電と組み合わせた画期的なシステムです。今後もIoT技術を導入して75%以上の削減を行う予定です。また、空調や照明を改良することで、省エネと同時に、オフィス空間の快適性と働く人の業務の効率性の向上も目指しました。

緑地率56%を実現、“Wellness Smart City” MIDORI PARK

ベカメックス東急有限会社

2012年3月よりベトナム国ビンズン省にて、住民が健康で豊かな生活をおくることを目指す「Wellness Smart City」をコンセプトにした都市開発を行っています。これまでも公共バスの運行や産官学連携した清掃活動などを行ってきましたが、2017年度は水と緑溢れる住宅街区「MIDORI PARK」第1期を竣工。既存樹も活用しながら敷地内の緑地率56%を実現し、一年中花が咲き誇る植栽計画、ランニング専用道路の敷設など歩いて楽しいまちづくりを推進しています。技術的にもLED街灯・水循環システムの採用によりCO2、電気・水道使用量の削減を実現しました。今後もこうした取り組みを続け、地域の方に永く愛されるMIDORI PARK(64Ha、11,000戸)の開発を進めていきます。

  • 「MIDORI PARK」第1期

    「MIDORI PARK」第1期

導入コスト無し!東急プラザ銀座のCO2大幅削減

株式会社東急コミュニティー ビル第一事業部 京橋ビル運営部
東急不動産株式会社 都市事業ユニット都市事業本部 商業施設運営部

2016年2月に竣工した大型商業施設「東急プラザ銀座」は、導入コストをかけずに設備管理・運用のみでの大幅なCO2排出量削減に取り組んでいます。この物件は環境課題に積極的に取り組み、省エネ性の高い機器を設置していますが、実際の運用では、各設備に無駄な運転が多いことが判明しました。そこで、テナントやお客さまには極力影響を与えないよう考慮し、CO2排出量の多い熱源設備を中心に約50項目にわたる運用方法の見直しを実施。効率的に稼働するよう調整した結果、2017年度の10カ月間でCO2排出量1,059t減(削減率14.8%)を達成しました。今後はこの省エネ運用を維持だけでなく、約20項目の施策を追加して実施し、さらなる削減を目指します。

  • 熱源廻りCO2排出量の推移

    竣工2年目、運用方法見直し後の2017年は、すべての月で前年よりCO2排出量が減少している。

期待賞 3件

快適な水環境への貢献(水質基準値の達成)

株式会社東急ストア 開発統括室 施設管理部

環境マネジメントシステム規格(ISO14001)の要求事項である、下水道法で定められた各種排水基準を満たすために、デリカ加工室にあるグリストラップの清掃に、生分解性の高い「石鹸化工法」を採用しました。併せて、グリストラップ内や加工室の床に吸油シートを設置。この施策により、調査対象の全採水箇所(11事業所23排水点)で、初めて基準目標を達成しました。また、水質改善による排水配管の健全化に伴い清掃回数が減少し、鹸化された汚泥は一般廃棄物としての処理が可能に。44事業所に拡大展開したことで年間約600万円のコストダウンを実現。今後はテナント区画や他の厨房への導入も検討。SDGsにも対応し、快適な水環境に貢献していきます。

  • 石鹸化工法施工前

    石鹸化工法施工前

  • 石鹸化工法施工後

    石鹸化工法施工後

気候変動に伴う環境リスク低減への取り組み

東急建設株式会社

東急建設は、工事関係者らがゲリラ豪雨などによる都市型水害において迅速な避難を取れるよう中央大学と共同で「都市河川監視システム」を開発しました。本システムは、気象庁が5分毎に提供している「高解像度降水ナウキャスト」の降雨予測情報をもとに河川水位を予測します。予測した水位は、インターネットを介して遠隔地の関係者と共有できるだけでなく、管理値を超えるとアラートメールの一斉配信や現場に設置した回転灯で『危険』を周知することで人命を守り、災害コストを低減することができます。渋谷再開発の現場では、ゲリラ豪雨に遭遇した際、本システムにより円滑に避難でき、作業員や重機の早期退避に貢献することができました。

  • 都市河川監視システムの概念図

    都市河川監視システムの概念図

東京都市大学×東京都市大学塩尻高等学校 高大接続プログラム

東京都市大学塩尻高等学校
東京都市大学

2017年度、東京都市大学塩尻高等学校にグローバルリーダー育成の目的で新設した「探求コース」の生徒に向け、東京都市大学と塩尻高等学校が共同で環境問題をテーマとしたプログラムを展開しました。理学、工学、社会学などを横断的に学べる講義を実施。同時に、生徒は各々の研究テーマについて自主的に研究を進めました。年度の最後には、「探求コース」の生徒が東京都市大学横浜キャンパスを訪問。環境学部の学生や教員も交えて1年間の成果を発表し、意見交換を行いました。高校1年生という早期に、環境問題の深刻さやその解決手段となる環境アセスメント制度を理解することで、今後、この分野を専門とする人材が増えることが期待されます。

  • 小グループに分かれて研究に取り組む生徒たち

    小グループに分かれて研究に取り組む生徒たち

発想賞 2件

音楽を奏でる凍結抑制舗装工法

世紀東急工業株式会社 技術本部 技術部

道路舗装技術の一つとして、冬期は凍結抑制、通常期はメロディによる速度抑制や注意喚起を促すことを目的とした「音響付加型凍結抑制舗装工法」を開発しました。これはグルービングの溝に凍結抑制材料を充填した凍結抑制舗装に、同じくグルービングを活用した音響舗装を組み合わせた当社独自の工法です。凍結抑制材料に廃タイヤのゴムチップを用いることで資源の有効活用になり、メンテナンスフリーで効果を発揮することが可能です。また、凍結抑制対策として一般的な塩化カルシウムを散布しないことで塩害も防ぎます。年間を通して交通安全性に貢献しながら楽しさも付与でき、東急グループが所有する観光地へのさらなる展開が期待できます。

  • 凍結抑制材充填状況

    凍結抑制材充填状況

リゾートタウン蓼科での自然体感を強化する低照度照明改修

東京都市大学 工学部 建築学科
株式会社東急不動産R&Dセンター
株式会社東急リゾートサービス

東急リゾートタウン蓼科のタウン入口、タウンセンター、からまつ池周辺の屋外照明を、周辺環境に配慮して改修しました。改修前よりも全体の光量を下げながら、行動や視点を考慮した位置に光を効率的に配置することで、安全性を確保した上で景観認識と散策を促すことを目指しました。今回の改修により、歩行径路の平均照度は7.3lxから3.45lxまで63%低下し、年間電気使用量は3,525kWh(約24%)削減されました。輝度を落とすことで、宿泊のお客さまからは美しい星空や樹木や水面などの自然景観要素がより体感できると評価を得ています。研究成果を照明学会で発表・投稿し、優秀研究者賞を受賞しました。

  • カラマツの樹冠に向けて、蓼科の星空をイメージしたレーザーライトを照射

    カラマツの樹冠に向けて、蓼科の星空をイメージしたレーザーライトを照射

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