美しい時代へ-東急グループ 東急

ニュースリリース

2023年1月04日

東急グループ代表 野本弘文・東急(株)取締役社長 髙橋和夫
年頭あいさつ【要旨】

東急グループ

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東急グループ代表 野本弘文 年頭あいさつ(東急グループ各社トップに対する年頭あいさつ)
(1)日  時 2023年1月4日(水) 9時10分
(2)要  旨
グループ各社で年末年始に大きな事故もなく、無事に新年を迎えられたことを喜びたいと思います。各社の皆さん、特に現場の皆さんの努力に感謝します。

昨年は、ロシアのウクライナ侵攻の影響や、記録的な円安、それらに起因する資源・エネルギー価格の高騰など、激しい変化の年でした。また、なかなかコロナ禍も収まらず、コロナとうまく付き合いながら経済活動を行う風潮が定着しつつあり、人流も一定の回復を見せ、インバウンドもようやく戻ってきています。とはいえ、足元では第8波による再びの感染増加も見られるので、しっかりと状況を注視しながら対応して欲しいと思います。
そうした中、昨年9月2日に東急グループ100周年を無事に迎えることができました。多くの皆さまに支えられてきたことに改めて感謝する機会でした。これからもお客さまの期待に応えるべく、しっかりと事業経営にあたっていただきたいと思います。

今年は、東急グループの大型プロジェクトが複数開業を迎えます。鉄道では、東急新横浜線が3月にいよいよ開業し、14路線の広大なネットワークが形成されます。東海道新幹線の乗降駅である新横浜と東急線が接続することで関西方面へのアクセスも格段に向上します。そして、羽田空港へのアクセスラインとしての新空港線も昨年第3セクターが設立され、計画も具体的になってくると期待しています。
また4月には、新宿の東急歌舞伎町タワーが開業します。既に注目を集めていますが、エンターテインメント領域において、しっかりプレゼンスを発揮していきたいと思います。
渋谷では、桜丘口地区再開発事業が来年度の竣工に向け大詰めを迎えています。また、東急百貨店本店は1月に閉店となりますが、2027年度には商業、ホテル、レジデンスに、文化芸術を融合させた世界に誇る渋谷の新しいランドマークに生まれ変わるものと期待しています。その他、各地で多くのプロジェクトが進行していますが、次の100年の成長に向けしっかり推進してください。

東急グループが101年目という新たな年を迎えるにあたって、三つのサステナブルについて今一度お話しします。
一つ目がサステナブルな企業づくり、企業の最大の使命は「社会に役立つ、必要とされるコトを、事業化つまり付加価値を創造して、継続することが第一である」と思います。事業化することが大事であり、しっかりと利益を出さなければ、会社の成長も継続できません。利益は目的ではなく、成長、継続するための「コスト」であります。それらを生み出すためにも、しっかりとお客さまから選ばれ、支持され対価をいただけるような商品・サービスを創造しなければならない。企業としてサステナブルに成長し続けることで、社会に価値を生み出し続けるということを意識していただきたい。

二つ目は、サステナブルなまちづくり、まちづくりに欠かせないのが「文化」です。文化とは、高尚な芸術に限るものではなく、大衆文化やエンターテインメント、企業文化もありますが、人々が継続・継承させたいと思うものが文化であると私は考えます。人口減少など構造的課題を抱える日本が国際競争力を高めるためにも、文化の持つ力を生かしていく必要があります。五島昇会長もかつて「その国独特の文化があり、その文化が世界から受け入れられ尊敬されることで、尊敬される国になれる。軍備ではなく、文化で国を守ることができる」ということを言っています。100年前も100年後も、人間が文化的要素である「楽しさ」「豊かさ」「美しさ」を求めているということは変わりません。特にすべてに満ち足りた世の中においては、人がどうしたら動くか、その動機となるのはそういった心を動かされるものです。それを私たちは提供するということを忘れないで欲しいと思っています。また、現在はプラットフォームの時代、次に来るものは何かと考えていただきたい。私はプラットフォームの次は「コト」と「時」が来るのではないかと思っています。したがって、あらゆる事業において、文化と事業を組み合わせることで、新たな付加価値を生み出した商品・サービスを考え、マネタイズする仕掛けが重要となってきます。東急グループがサステナブルな成長を続け、「国際文化都市東京」そして「文化大国日本」の一翼を担う存在となることを願っています。

三つ目のサステナブルな人づくり。皆さんの仕事で一番大事なことは「ビジョン・理念をしっかりと示し」、従業員にわかりやすく「伝え」「共感させる」ことです。そのために何を自分がしないといけないかを明確に考え、構築することが大事だと考えています。リーダーシップを発揮し、次の100年に向けた1歩を着実に進めてください。

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東急(株)取締役社長 髙橋和夫 年頭あいさつ(東急(株)社員に対する年頭メッセージ)
(1)日  時 2023年1月4日(水) 10時10分
(2)要  旨
各事業の第一線で勤務している現場の皆さんが、年末年始も変わらず取り組んでいただいたおかげで、大きな事故もなく、こうして新年を迎えられたことに感謝したいと思います。

まず、毎年、年頭に申し上げておりますが、「安全・安心」について触れたいと思います。「安全・安心」は当社事業の根幹であり、お客さまが東急ブランドに寄せる「信頼」の源泉であるということです。すべての事業、会社の活動において、企業価値および我々のブランド価値を守り続けるためには、必要不可欠です。すべての事業において本部と現業が一緒になり、より一層のコミュニケーションを強化し、各施策を確実に遂行していただきたい。

さて、2022年を振り返りますと、ロシアによるウクライナ侵攻は依然として続いています。それに伴う原油や穀物類などの高騰は、当社にも大きく影響を及ぼしており、予断を許さない状況が続いています。その中でも昨年10月以降は新型コロナウィルス感染症の水際対策でもあったインバウンドの受け入れが緩和されたことに伴って、少しずつ、以前の状態に近づきつつある状況かと思います。したがって、経営計画2年目、当期の業績見通しに関しては、各事業全体の努力もあり、外的なマイナス要因を吸収し、目標を達成できる見込であります。加えて、環境ビジョンの公表に合わせて目玉施策として実施した実質再生可能エネルギー100%電力での鉄道運行やnexus構想の具体化、変革プロジェクトの本格化着手をはじめとする各種施策を具体的にスタートさせた年だったと思います。

本年、2023年についてですが、OECDが発表した最新の予想では、主要先進国は2022年と比較して実質経済成長率を2.2%と減速する中で、日本は1.6%から1.8%と同程度としています。加えて、インフレ率については、G20の23年は6%であるのに対し、日本は2%としています。いわゆる経済不況と物価高が同時に起こるスタグフレーションが継続するという見方でしょう。そうした中で、本年を代表する2つの大きなプロジェクト、3月の東急新横浜線の開通と4月の東急歌舞伎町タワーの開業があります。東急新横浜線は39年ぶりの新線開業であり、新横浜駅は23年ぶりの新駅開業でもあります。一方で、東急歌舞伎町タワーは2023年のヒット予測でもオールエンタメ超高層ビルとしてランクインするなど、いずれも既に高い注目を集めている事業です。お客さまをはじめ、各ステークホルダーの皆さまの期待に応えるべく、開業まであとわずかですが、最後まで安全面に十分に配慮して準備を進めてください。

昨年は「100周年の年」でしたので、100年企業の特徴について話します。「不易と流行を合わせ持っている」、「独自の使命が明確に言語化されている」、「社員を大切にしている」、「世の中、地域への貢献を実践している」、「リスクに備えている」どれも私たちが常に大切にしている価値観であり、行動であります。「リスクに備える」について触れますが、ここ4、5年を見ても、当社の経営に大きく影響を及ぼした想定外の事が直接、間接を問わず、しかも非連続的起きているのも事実です。例えば、大規模自然災害であったり、コロナ禍であったり、米中の分断、ウクライナ戦争などであります。そういう意味でも「リスクの備え」はもう一度、再点検をお願いします。上位職になればなる程、その責任範囲、守備範囲を常に俯瞰的に見て、小事に翻弄されることなく、自身の役割と部下に任せる部分を明確かつダイナミックに運営し、突発的な有事の際でも、しなやかにレジリエンス回復できるように、常に余力を持って業務にあたっていただきたいと思いますし、私自身もそうありたいと考えております。

最後になりますが、本年も必ず良い年になると確信しておりますので、まずは明るくそして楽しく、東急社員としての誇りと矜持をもって、この一年共に事業を進めていきましょう。よろしくお願いします。

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