日本民営鉄道協会(大手16社)、JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、札幌市交通局、東京都交通局、横浜市交通局、名古屋市交通局、福岡市交通局、ニューシャトル、北総鉄道、東京モノレール、ゆりかもめ、首都圏新都市鉄道、多摩都市モノレール、東京臨海高速鉄道、横浜シーサイドライン、愛知環状鉄道、Osaka Metroでは、2021年度(2021年4月~2022年3月)に発生した駅係員や乗務員等の鉄道係員に対する暴力行為件数の集計を行いました。
2021年度は37社局で406件(前年度は377件)となり、昨年に比べ29件増加しました。2021年度は前年に引き続き、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等の外出自粛要請がありましたが、ワクチンの普及などにより前年より輸送人員が増加し、それに伴い暴力行為件数も増加したものと推察されます。(下表参照)
暴力行為の加害者の約58%(406件中236件)が酒気を帯びており、月別では新型コロナウイルスの新規感染者数が増加した8~9月、1~2月の発生件数が少なく、一時的に落ち着きを見せた10~12月は大幅に増加しました。曜日別では土日に多く発生しているほか、例年と異なり、水曜日にも比較的多く発生いたしました。時間帯別では深夜の発生件数が多いことから、暴力行為と飲酒に相関関係があると考えられます。加害者の年齢に偏りはなく、幅広い年代に分布しております。
長期的に暴力行為件数が減少しているのは、全国の鉄道事業者による啓発ポスターの掲出、警察官の巡回や警備員の配置、駅係員への研修、防犯カメラの駅構内・車内への設置等が抑止に大きく寄与しているものと考えられます。また、報道機関等を通じて鉄道係員に対する暴力行為が発生している現状についてお客さまに認知されたことも、暴力行為の未然防止に繋がっていると思われます。
引き続き、暴力行為は絶対に許されないこと、暴力行為に対して鉄道業界全体が結束して、毅然とした態度で対応することを強く訴えてまいります。主な集計・分析結果については、別紙の通りです。
