東急株式会社(以下、東急)と東急電鉄株式会社(以下、東急電鉄)が共同で開発・運営しているデジタルチケットサービス「Q SKIP(キュースキップ)」(以下、「Q SKIP」)が、2025年8月6日に開催された「第2回テクニカルディレクションアワード」(以下、本アワード)において、デジタルサービス/プロダクト部門で唯一の金賞(Gold)を受賞しました。鉄道サービスが本アワードの金賞を受賞するのは初めてとなります。
本アワードは、一般社団法人テクニカルディレクターズアソシエーションが主催するもので、全5部門で構成されています。応募されたプロジェクト作品の中から、「アイデアをどのような体制・仕様で具体化するかを考える」テクニカルディレクションが優れている作品を選出・表彰することで、テクニカルディレクションの重要性を伝えることを目的とし、第2回となる今回は全部門合計で152作品の応募がありました。
「Q SKIP」は、東急のDX特別組織「URBAN HACKS(アーバンハックス)」がリリースしたWebプロダクトで、販売サイト上で事前に乗車券をクレジットカードで購入し、スマートフォンなどに表示されるQRコード※で改札機を通過する乗車サービスで、券売機や窓口を介さずスムーズに鉄道をご利用いただけます。開発途中での要件変更や仕様修正などが可能なアジャイル開発の要素と内製開発を導入し、開発スピードと柔軟性の向上やノウハウと知見の蓄積、ユーザー志向の徹底などを目指しました。開発においては対象エリアや機能のスモールスタートを意識し、仮説検証とフィードバックのループを重視した開発サイクルによってサービスの価値検証とUX改善を現場レベルでスピーディに回す仕組みを構築しました。
受賞の主な評価ポイントは、以下の通りです。
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・改札機との連携を含むハードとソフトの高度な設計、多様な交通手段への対応、安定したセキュリティなど技術的完成度が高い点。
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・鉄道業界にアジャイル開発を導入し、サービス価値の検証と改善をスピーディーかつ着実に行っている点。
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・社会実装を見据えた先進的で実践的なテクニカルディレクションが今後の社会インフラの指標となる点。
東急㈱グループは2025年5月に発行した「DXレポート」に基づき、リアルとデジタルの融合によるライフスタイルの変化・多様性を見据えたまちづくりに取り組んでいます。
「Q SKIP」は、モビリティ×デジタル×日常の楽しみが交差する中で、今後も「移動・購買・体験」が一体化した新しい都市生活のインフラとして社会実装を目指します。


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