TOKYU CORPORATION 2014-2015
23/84

環境に配慮した駅·車両へ※回生ブレーキ  ブレーキ作動時に発生した電気エネルギーを、架線を通じてほかの電車  に送り、再び利用することができるブレーキ機能。 地下駅で駅全体の換気・空調を行う際のエネルギー低減のため、東横線渋谷駅は、換気に自然の力を利用しています。東横線渋谷駅は「渋谷ヒカリエ」と直結しており、ここには屋外へつながる吹き抜けが設けられています。駅にも、冷房の排熱で暖められた構内の空気の通り路となる、ホーム階から3層にもわたる吹き抜けを設けました。熱い空気は、対流によって「渋谷ヒカリエ」の吹き抜けから外へ排出され、外の冷たい空気が替わりに導かれます。地下駅における大規模自然換気システムは、世界初の採用です。環境に配慮した取り組みとして、従来から回生ブレーキ※の導入を進めてきました。回生ブレーキの導入により、電車が走行する際に使用する電力を効率的に活用することができます。2001年度から、回生ブレーキの導入率は100%を維持しています。新たな取り組みとして、車内照明のLED化を進めています。LED車内照明を導入することで、従来の蛍光灯照明と同等の明るさを保ちながら、使用電力量を約40〜50%削減することができます。2014年3月末時点で、東急線全営業車両の約21%にLED車内照明を導入しています。2002年度以降、「人と環境にやさしい車両」をコンセプトとした5000系、6000系、7000系車両の導入を進めています。従来の主力車両であった8000系に比べ、使用電力を約40%削減し、2014年3月末時点で東急線全営業車両の約53%が、新型車両になりました。2012年3月、自由が丘駅に高機能LED照明器具と照明制御、調光システムを全面的に導入しました。また、鉄道における実用的設置としては日本初となる、薄さが特徴の有機EL照明器具を一部導入しました。これは、低炭素地域づくり事業において当社の提案が採択され、実施したものです。2014年度は武蔵小杉駅、鷺沼駅、大倉山駅、代官山駅などにも導入し、今後も構内照明の全駅LED化を推進していきます。東横線渋谷駅環境配慮型車両の導入自由が丘駅たまプラーザ駅敷地境界渋谷ヒカリエ中央吹き抜けを熱気が上昇内部発熱により駅構内温度上昇列車冷房排熱熱い空気冷たい空気渋谷ヒカリエ開口から屋外に排出たまプラーザ駅自由が丘駅5000系、6000系、7000系車両鉄軌道事業自然換気システム(イメージ)各取り組みの詳細は、東急電鉄ホームページ「環境報告書2014」をご覧ください。http://www.tokyu.co.jp/csr/tkk_kankyo/車両への回生ブレーキの導入LED車内照明の導入環境にやさしい車両2009年10月、たまプラーザ駅は駅周辺開発計画の一環として、商業施設「たまプラーザ テラス」と一体化した駅舎としてリニューアルしました。環境への配慮でも駅舎と商業施設が一体になった取り組みを行っています。たまプラーザ駅は、鉄道建築におけるデザインおよび技術の向上に貢献したと認められる建築作品を顕彰する、鉄道建築協会賞の中でも最高の賞である最優秀協会賞を受賞しました。21

元のページ  ../index.html#23

このブックを見る