TOKYU CORPORATION 2014-2015
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避難誘導訓練駅間に停止した列車からの避難誘導訓練長時間にわたり駅間に列車が停止した場合を想定し、非常はしごを使用した避難誘導訓練を行っています。震災や事故に備えて東急線全線に、早期地震警報システムを導入しています。早期地震警報システムは、地震の初期微動(P波)を観測し、その後に来る大きな揺れ(S波)の規模や到達時間を事前に知らせる気象庁の「緊急地震速報」を受信します。震度4以上の地震が予想される場合、全列車に運輸司令所から一斉通報します。通報を受けた運転士はブレーキ操作により、列車を緊急停止させます。初期微動観測後、大きな揺れが来る前に速やかに全列車へ一斉通報することで、列車を迅速に停止させて、地震による被害を防止または軽減します。 大規模地震だけでなく、駅でテロや火災が発生した場合にも備えて、警察署や消防署などと連携した訓練を定期的に行っています。3.11震災対応訓練 2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて、毎年3月に、大規模地震発生時を想定した訓練を実施しています。この訓練は、地震発生時の被害を最小限に食い止める初期対応の強化を目的に実施し、緊急指令により東急線の全列車の一旦停止などを行います。非常時に備えた各種訓練の実施早期地震警報システム鉄軌道事業脱線復旧作業お客さまの避難誘導運転事故総合訓練鉄道事故が発生した際の併発事故の防止、負傷者の救護、関係部署への連絡通報、お客さまの避難誘導、復旧作業などを迅速、確実に行うためのもので、年1回実施しています。2013年度は「列車が脱線し、負傷者が出ている」という想定の下、長津田の車庫内で実施しました。 国土交通省の通達に基づき、災害時の復旧困難性なども考慮して、耐震補強工事を順次行うとともに、構造物の健全性向上のため、高架橋・橋梁などの長寿命化工事を進めています。構造物だけでなく、列車運行に必要な信号設備や電気設備などの耐震補強も推進しています。駅·高架橋·トンネルなどの耐震補強耐震補強を進めている高架橋早期地震警報システムの仕組み専用回線で配信列車無線震源地で初期微動を検知緊急地震速報を発信警報音と地震警報 メッセージを受信運転士がブレーキを操作早期地震警報システムが作動全列車運輸司令所・世田谷線管区気象庁運輸司令所の震度表示地震警報メッセージ「地震が発生します。全列車停止せよ。指示あるまで停止せよ」15

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