TOKYU CORPORATION 2013-2014
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1ごあいさつ 取締役社長の野本でございます。平素より当社ならびに東急グループの事業活動にご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。 昨年秋に創立90周年を迎えるにあたり当社は、2012年4月より「中期3か年経営計画~創る、繋ぐ、拓く~」をスタートさせました。本計画では、創立100周年にあたる2022年のありたい姿として「東急沿線が選ばれる沿線であり続ける」「『ひとつの東急』として、強い企業集団を形成する」という2つを経営ビジョンに掲げました。このビジョンを実現するための全体戦略として「地域の生活価値を創造し続ける事業展開」を据えて、各事業において、マーケットの人口動態や消費動向の変化を見極めながら、さらなる成長に向けて積極的に取り組んでいます。 計画初年度の2012年度は、重点施策と位置づける事業が大きく展開した年となりました。まず、4月に渋谷駅周辺開発事業のリーディングプロジェクトである高層複合ビル「渋谷ヒカリエ」を開業しました。東急百貨店が東京急行電鉄株式会社 取締役社長プロデュースする新たな商業施設「ShinQs」における独自の品揃えや、日本最大級のミュージカル劇場「東急シアターオーブ」での本場ブロードウェイミュージカル公演も好評で、開業から1年間で、年間目標の1,400万人を大幅に上回る2,000万人以上のお客さまにお越しいただくことができました。また、2013年3月には東横線と東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始し、横浜から渋谷を経由して、新宿、池袋、川越・所沢方面への利便性が飛躍的に向上しました。東横線は首都圏の鉄道ネットワークにおける動脈路線として、より多くの地域と人を繋ぐ機能を担うことになりました。この他にベトナムでの街づくり事業にも着手しました。「東急多摩田園都市」の開発で培ったノウハウをパッケージで輸出するもので、ビンズン省において「東急ビンズンガーデンシティ」の開発を進めています。ファーストプロジェクトとして高層タワーマンション「ソラ・ガーデンズ」を着工し、2013年4月から販売を開始しました。 こうした各事業の着実な進捗により、おかげさまで初年度に目標とした経営指標をすべて達成することができました。本年度はこの3か年計画達成に向けたステップの年として、お客さまにご利用いただいている施設やサービス、商品について、環境の変化やお客さまのニーズに合わせてさらなる改善を図っていくとともに、渋谷駅周辺開発、鉄道ネットワークの整備など将来の成長に向けた事業基盤づくりを着実に進めてまいります。 当社は、交通、不動産、生活サービスの3つの事業を核に、ホテル・リゾート事業やビジネスサポート事業など、お客さまの日々の暮らしに密着した幅広い領域での事業を展開しております。公共性の高い交通事業を担う会社の使命である「安全」を、すべての事業の根幹と位置づけ、全社・グループを挙げて安全確保に向けたマネジメント体制の強化に取り組んでおります。今後とも、企業の社会的責任を果たし、すべてのステークホルダーの皆さまから「東急」が愛され、信頼されるブランドとなるよう、社員一丸となって尽力してまいります。引き続き当社ならびに東急グループの事業活動にご愛顧とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

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