TOKYU CORPORATION 2013-2014
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 2010年10月には、たまプラーザ駅が社団法人鉄道建築協会による鉄道建築協会賞の作品部門で、最高の賞である「最優秀協会賞」を受賞しました。駅を降りたときのダイナミックな空間のインパクト、商業施設との一体感、駅を挟んだ街の南北を結ぶ回遊性、交通ターミナルとしての乗り換えの利便性や環境への配慮などが評価されました。自由が丘駅 2012年3月、自由が丘駅に高機能LED照明器具と照明制御、調光システムを全面的に導入しました。また、鉄道における実用的設置としては日本初となる、薄さが特徴の有機EL照明器具を一部導入しました。これは、環境省が推進する「チャレンジ25地域づくり事業」において、当社の提案が採択され、実施したものです。 2013年度は二子玉川駅や溝の口駅、蒲田駅などでも実施し、今後も各駅の構内照明のLED化を積極的に推進していきます。東横線渋谷駅 地下駅で駅全体の換気・空調を行う際のエネルギー低減のため、東横線渋谷駅は、換気に自然の力を利用しています。既存の地下駅では、ダクトを通して送風機による換気・空調を行っていますが、東横線渋谷駅では根本から発想の転換を図り、吹き抜けを利用した仕組みを採用しています。 渋谷駅は「渋谷ヒカリエ」と直結しており、ここには屋外へつながる吹き抜けが設けられています。一方で駅にも、冷房の排熱で暖められた構内の空気の通り路となる、ホーム階から3層にもわたる吹き抜けを設けました。熱い空気は、対流によって「渋谷ヒカリエ」の吹き抜けから外へ排出され、外の冷たい空気が替わりに導かれます。地下駅における大規模自然換気システムは、世界初の採用です。たまプラーザ駅 2009年10月、たまプラーザ駅は駅周辺開発計画の一環として、商業施設「たまプラーザ テラス」と一体化した駅舎としてリニューアルしました。環境への配慮でも駅舎と商業施設が一体になった取り組みを行っています。駅舎の屋根には消費電力の少ない無電極灯やトップライトを設け、コンコースの床に吹き抜けを設けることで自然換気を促進するなど、省エネルギー・CO2 削減に取り組みました。環境に配慮した駅・車両たまプラーザ駅自然換気システム(イメージ)サービス介助士の資格取得推進 お身体の不自由なお客さまやご高齢のお客さまなど、すべてのお客さまに安心してご利用いただける鉄道を目指し、「サービス介助士」の資格取得を推進し、歩行の介助や車いす操作などのスムーズなお手伝いを心掛けています。 2013年3月現在、駅業務・運転業務に携わっている従業員の約98%が取得しています。引き続き「サービス介助士」資格取得者の育成に力を注ぎ、サービス向上に取り組んでいきます。AED 世田谷線の一部を除く全ての駅にAEDを設置しています(世田谷線は三軒茶屋駅、上町駅、下高井戸駅のみ設置)。AEDは、心臓が不規則にけいれんし、血液を送り出せなくなる「心室細動」が起きた場合に、電気ショックを与え、心臓のリズムを正常に戻すための機器です。非常時には、どなたでもご利用いただけます。AED自由が丘駅コンコース敷地境界渋谷ヒカリエ熱い空気冷たい空気中央吹き抜けを熱気が上昇内部発熱により駅構内温度上昇列車冷房排熱渋谷ヒカリエ開口から屋外に排出20

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