輸送の安全確保―人材育成

安全で快適な鉄道運行のために、ハードとソフトの両面から安全確保への取り組みを行っています。
お客さまの視点でリスクを把握し、各種安全対策を充実させるとともに、緊急時に迅速・確実に対応できるよう訓練を重ね、二次災害防止を図ります。

乗務員の養成と資質管理

お客さまの生命をおあずかりする立場として、乗務員の使命は重大です。当社では、運転士626名、車掌403名が乗務しています(2017年3月31日現在)。
当社には、「東急教習所」内に国土交通省の指定を受けた養成所があり、ここで多くの運転士を養成してきました。また、東急教習所内では車掌の養成も行っています。今後も、お客さまの「安心」「信頼」のために、「安全」を守る乗務員の養成に全力で取り組んでまいります。

運転士・車掌の養成

運転士・車掌の養成は、東急教習所内で所定の学科を学んだ後、各乗務職場に配属され指導運転士・指導車掌のもとマンツーマンで乗務しながら技能を習得していきます。
運転士は、列車を運転するために国家資格である動力車操縦者運転免許が必要であるため、約9か月間の講習を受けた後、修了試験(国家試験)に合格することで運転免許を習得することができます。また車掌は約3か月間の講習を受けた後、修了試験に合格しなければなりません。


運転シミュレーターを使った訓練

乗務員養成の流れ

乗務員の技能の維持・向上と資質管理

運転士・車掌になってからも定期的に適性検査や講習・訓練を実施しており、技能の維持・向上に努めています。また、各乗務職場の区長が乗務員指導管理者として運転士・車掌に必要な教育・訓練を実施するとともに、資質管理の状況を定期的に運転管理者へ報告しています。
そのほか、監督者が列車に添乗し乗務員が正則作業を厳守しているか確認しています。


駅表示灯の指差確認

車掌の基本動作訓練

車掌シミュレーターを使った訓練

車掌は養成時に車掌シミュレーターを用いて、車掌のドア操作に関する基本動作や異常時の対応方法を訓練します。また、駅出発時の列車接触事故などの防止のため、日頃から乗務前に非常ブレーキ操作訓練を行っています。さらに、ホームドアの取り扱いについても、各車掌区での教育に加え、教習所内での教習も行なっています。

アルコールチェックと健康管理

乗務前に必ず監督者による健康状態の確認を行うほか、全乗務員に対してのアルコールチェックを徹底しています。また、定期的に健康診断を実施しています。

乗務前にアルコールチェックを行い、監督者が管理を徹底しています。

点呼時には監督者が乗務員の健康チェックを行います。

安全をつくる意識向上と技術伝承

競技会・講習会

技術部門では、設備の更新に伴う機器の性能向上により、部品などの故障や劣化による取り替えが少なくなってきている現状をふまえ、組織の技術力強化やベテランから若手への技術伝承、従業員のモチベーション向上などを目的に、競技会や講習会を定期的に実施しています。

車両部門での技能競技会の一例:定期検査時に点検の為車両から床下機器を取外しフォークリフトを使用する。狭い場所での安全で正確な運転技能を職場ごとに競い合います

電気部門での技能講習会の一例:線路と道路の両方を走ることができる軌陸車の脱線復旧訓練を行い、異常時に対応できるスキルを身に付けます

訓練施設には電柱や電車線、転てつ機などが整備されています。電車線の断線や軌道落下事故を想定し、本番さながらの早期復旧に向けた訓練を定期的に行っています

ベテラン社員と若手社員が合同で軌道整正の技術伝承を目的として、定期的に実施しています

昼間車庫内において、ベテラン社員から若手社員への技術伝承として分岐器の検査、整備、調整を実施しています