輸送の安全確保―設備とシステム

安全に関する設備投資

中長期的な計画のもとで、安全への設備投資を実施しています。耐震補強や車両更新など、多額の費用がかかるものは計画的に進めつつ、事故等により緊急対策が必要な場合には、機動的に対策を行います。

安全運行を守るシステム

定位置停止支援装置

列車を定位置に停止させるために、定位置停止支援装置を設置しています。導入路線は、東横線、目黒線、池上線、東急多摩川線です。

世田谷線の安全対策

軌道線である世田谷線では、軌道信号機と車内警報装置により、電車間の安全性を向上させています。

防護無線システム

事故などの緊急時に発生場所付近を走行する列車に警報を発信し、列車を緊急停止させることで二次災害や影響の拡大を防止します。駅非常停止ボタンや列車の乗務員室に設置された防護無線装置のボタンを押すと、半径1km以内を走行中の全列車においてブザーが鳴動し、運転士が列車を緊急停止させます。軌道線である世田谷線を除く全路線に導入済みです。

■防護無線システム イメージ図


保安装置

ATC(Automatic Train Control 自動列車制御装置)

【導入路線:東横線、目黒線、田園都市線、大井町線、こどもの国線】

列車が制限速度を超えないよう、自動的にブレーキがかかり、制限速度まで減速させるシステムです。先行列車との間隔を保つ速度制御、カーブ区間での速度制御などの機能があります。このためATC導入路線では、制限速度超過の可能性はなく、高い安全性を確保しています。

ATS(Automatic Train Stop 自動列車停止装置)

【導入路線:池上線、東急多摩川線】

先行列車との間隔に応じた信号機の指示速度を超えて列車が進行した場合、列車に自動的にブレーキをかけ停止させるシステムです。なお、カーブ区間やポイント部の手前では、先行列車との距離にかかわらず、列車が制限速度を超えて進入するのを防ぐシステムも導入しています。

鉄道の安全を守る保守車両

総合検測車(TOQ i)

高速軌道検測車や電気検測車を連結した3両で編成された車両で、通常の列車と同じ速度で走行しながら線路状態を測定し、補修が必要な線路を発見します。

レール探傷車

レールに超音波を当てて、外見からではわからないレール内部に存在する傷を探し出し、レール折損などの事故を未然に防ぎます。

マルチプルタイタンパ

レールとまくらぎを支える砂利のつき固めを行います。軌道を整正し、列車の揺れを減少させます。

レール削正車

レール表面の凹凸を削って滑らかにします。レールと車輪の接触面から発生する騒音や振動も低減させます。

バラスト整理車

道床つき固め後の砕石整理を行う機械でマルチプルタイタンパの作業に同行しブラシを使いまくらぎ上やレール上に散乱した砂利の仕上げ作業を行います。

モーターカー

砕石やレール等を運ぶための動力車です。1台のモーターカーで85トンを牽引する能力があり、重い物を運ぶ場合は、2台繋げて運ぶこともできます。

砕石運搬車

線路の砕石(バラスト)の補充や交換作業において新しい砕石を運びます。

残土運搬車

線路の砕石(バラスト)交換作業において劣化した砕石を積み込みます。

軌道カート

災害等発生時における早期運転再開に向け、この軌道カートを使用し迅速な施設点検および復旧作業に役立てています。作業員2名で容易に運搬が可能です。

架線整備車(軌陸車)

終電後から始発前までの限られた時間内に道路と線路を走れる特殊な作業車にて電気設備のメンテナンスを行っています。

架線モーターカー

モーターカーと呼ばれる特殊車両は、専用の線路基地に常駐しており、道路は走れませんが、線路内で走行することに特化しており、大型で作業性に優れています。

レール運搬車

新品のレールや交換したレールを運ぶのに使用します。